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ミズホ通信 ピコトランシーバー

MIZUHO SSB/CW QRP TRANSCEIVER "Pico"

MIZUHO Pico Transceiver

 単なるコレクションとなるのを快く思われない方もいると思いつつもミズホ通信のピコトランシーバーが好きで集めていた。
私が最初にミズホ通信のピコトラを知ったのは中学生の時に読んだ「初歩のラジオ」(誠文堂新光社)の誌面広告で、記念すべきMX-6(ピコ6)の発売が決定した広告だった。

初歩のラジオに掲載されたミズホ通信のピコ6発売の広告
[初歩のラジオ 1981年11月号に掲載されたミズホ通信の広告]

 しかし、青臭い中学生の私が無線機に対して持っていた憧れは「大きなチューニングダイヤル」に「周波数直読のデジタル表示」などの機能を持ったバンド内をフルカバー可能なPLL式トランシーバーだったことから、アナログ的で小さなチューニングダイヤルに加え「Sメーターも無く、周波数も僅かしか変化できない無線機の何処が良いのだろう?」と理解できなかった。

 社会人になり、ようやく従事者免許を得て7K1コールサインでの開局となったが、この頃になってミズホ製品に魅力を感じ始めた。シンプルだが必要にして十分なバンドカバー範囲、QRPながらもロケーション次第でDXも可能、そして何よりも手作りキットの雰囲気を持っていることが最大の理由だった。中学生時代と違い多少の財力はあったのでピコシリーズも7S/21S/6Sと揃え、全てにリニアアンプ・ホイップアンテナ・ラックを揃えた。
しかし転職資金を捻出するため430MHz帯のハンディトランシーバー1台を残して全て売却し、その後は局免の失効と共に閉局となった。

 それからアマチュア無線を再開するには2002年のピコ6Sとの再会(と衝動買い)まで10年以上の時間を必要とした。2005年には店頭からピコシリーズの新品は消え、生産中止などで入手不可能な部品も出ていることからミズホ通信でも修理を全て行える状態とはなっておらず、2002年2月は偶然にしろ新品のピコトラを購入できた貴重なタイミングだったと思う。しかし、今だからこそピコトラがデビューした当時のOM達の気持ちが少しだけ理解できたような気がする。むしろ、このシンプルで可愛らしいトランシーバーをどこまで使いこなせるかと考えると、あまりに奥深い世界があるようで気が遠くなる。


ピコシリーズの歴史について

雑誌などから知り得たピコラインの歴史を簡単に。
(曖昧な記憶と雑誌・WEB等からの情報が元となっているので、間違っている箇所があればご指摘願います)

MIZUHO MX-6
記念すべき初代ピコのMX-6「ピコ6」
 初代ピコ6は1981年夏のハムフェア(まだ晴海国際展示場で開催)で試作DSB機が発表され、ブラッシュアップを重ねてSSBトランシーバとして1981年10月20日に発売された。発売当初はソフトケースやリニアアンプなどのオプションも無く、キットのみでの販売開始となったがしばらくして完成品も発売された。(高田OMもしくはミズホ通信スタッフの手作り?)翌1982年4月にノイズブランカを搭載した144MHz/200mWのMX-2、8月にはノイズブランカ搭載にSSBフィルターが変更されたMX-6Zが発売され、11月にピコライン初のHF帯SSB/CWハンディとなる21MHz帯のMX-15(300mW)が発売された。どれも出力が200mW〜300mWのQRP然としたスペックとなっており、MX-6のみがホイップアンテナを内蔵した。

 1983年5月には決定的なモデルでもあるMX-6Sが発売され、MX-6Zで250mWだった出力は1Wとなり、電源が単四電池から単三電池になったことで運用時間にも余裕が生まれ、充電回路の搭載により二次電池の使用が可能となった。操作面でも変化があり、ボリュームがボディサイドからトップパネル面になりPTTスイッチもロック式から普通のスイッチになったが、特に目立つのはSメーターの搭載で耳Sのみとなっていたピコの運用に大きな影響を与えた。MX-6Sから始まったピコトラスーパーシリーズで技術的に一番大きな特徴はMX-3.5SからMX-6Sまで基板が共通ということだろう。周波数によってトランジスタやダイオードの数、コイルの数や定数などはちがうものの、3.5MHzと50MHzという全くちがう周波数でも同じ基板というのは正直なところ驚き以外に言葉がない。この共通基板には前期と後期があり、MK-1153Aが前期、MK-1170が後期となる。このピコトラスーパーシリーズは完成度が高く、今でも現役としてMX-xSシリーズを活用している人が多いと思われる。(それ以上に私のようなコレクターがいるのではないかと推測される)

MIZUHO MX-6S
現在も多くの現役Rigであろうと思われるピコトラスーパーシリーズ。
 このピコトラスーパーシリーズ(MX-xSシリーズ)には3パターンのカラーがあり、初期の9R-59カラーといわれる灰色、Jimカラーと呼ばれる濃灰色(Jimの広告ではブラックボディと呼んでいる)、そして最終型となるMIZUHOブランドだがSANTEC製の銀(シルバーメタリック)となる。トップパネルの文字色などもミズホオリジナルとJimシリーズ以降で色が違っており、ボトムラベルのオプションスイッチの印刷などは初期のピコトラとJimブランド以降では違いがある。また、ピコトラの販売は日本国内に限らず海外でもACEなどの国外代理店を経由してDX Handyシリーズとして販売され熱心なユーザーサイトもある。

 MX-6Sが発売された1983年はMX-7SとMX-21Sも発売され、MX-10Zも発売される。MX-7Sはピコトラスーパーシリーズでは初のHF帯となるが、出力は2WとなりVHFとHFの差かピコ6Sとは部品構成が若干違った。翌年の1984年にはAM-6X、翌1985年からは毎年新しい製品が発売され、MX-3.5S、MX-28S、MX-14SとHF帯CW/SSBハンディの一大帝国を築き、1994年には1982年以来の2m製品となるMX-2Fが発売されているが、「ピコ」の名を冠する無線機はこのMX-2Fが最後となってしまった。
私が開局した1990年頃は無線ショップにピコ専用コーナーを設けていたところも多く、今から思えば楽園のようであった。(例外中の例外だが、MX-27RSというCB無線機がハムフェアの講習用教材という形で世に出た)

 いつからかは調べていないが、オリジナルのミズホブランドからJim扱いになると同時にピコトラの製造はサンテックとなる。性能的には全て同じものだったがJimブランドのピコシリーズはコストダウンのためかリニアアンプの型番が印刷された機種固有のパネルではなく、型番の箇所がシールとなっていたり、配線まで詳しく載っていた取扱説明書もJimシリーズになってからは簡略化され、その取説もMX-7SからMX-6Sまで共通のものだったせいかMX-6Sでは出力が「2W」と誤植されているなど間違いも目立つ。やはり皆「MIZUHO」というブランドも魅力の一つとしていたのかJim扱いのピコに関してはイマイチという評価を聞くことが多く、また、噂の範囲だが部品に関しても幾つかがコストダウンされたとも言われている。何がどれだけ変わったかの詳細は不明だが、個人的にはポリバリコンの感触が9R-59カラーではしっとりと粘るのにJimカラー/シルバーメタリックカラーではスカスカというケースが多いように感じる。これはポリバリコンをはじめとした細かいパーツの製造が日本国内から海外に移ってしまったことも原因と言われているので、Jimブランド時代のコストダウンだけが理由ではなさそうだ。

 完全に無線から離れていた1985年〜1989年と1991年以降は詳しく知らないが、長期間の販売期間を誇ったピコトランシーバーもJim扱いがしばらく続いた後の1991年頃にミズホ通信からピコシリーズの終了宣言が出ているが結果的には再生産が決定され、ブランド名を再び「MIZUHO」に戻しボディカラーをシルバーメタリックにして再登場した。色こそ微妙に違うものの、フロントパネルの文字も橙色に戻り初期のピコトラのような感じに戻った。その後はMX-2Fを新製品として発売するが生産ラインの関係で常に安定して供給された訳ではなく、2002年頃までは他のMX-6S/7S/21Sに関しても少数だが入手できただけの部品による少量の再生産が行われていたらしい。しかし2003年後半には市場への流通がほとんど無い状態に近かったらしく、理由はミキサICのSN16913Pが製造終了となり入手困難になったからと聞いている。

 2004年11月、ミズホ通信は工場移転と共に規模の縮小を発表し、ピコシリーズに関しては簡単なサポートのみとなった。初代ピコ6から数えて23年と1ヶ月、ピコ6Sからは21年と1ヶ月、一度は終了宣言が出たものの、無線機としては異例の長期にわたる生産・販売期間を誇ったピコトランシーバーは惜しまれつつも静かに舞台から去った。

 2006年9月まではピコトラのオプションであるVXO用クリスタルなどがアマチュア無線応援団「キャリブレーション」などを通すなどして対応していたが、9月13日の更新を以てVXO水晶および補修パーツの取り扱いが終了し、事実上の供給終了となった。
その後のミズホ通信は次世代の「もの作り」世代を育てるためのラジオキットや、ループアンテナや並四コイルなどラジオを製作する為のパーツなどを世に送り出していたが、ピコシリーズに関しては個別に問い合わせがあった場合にメンテナンスを行う程度であった。
2011年にミズホ通信(株)は個人事業組織となっていたが、ミズホ通信を立ち上げてから40周年目の「節目」でもある2012年末に全ての業務を終了した。

ミズホ通信のほとんどの製品は業務終了に伴い生産を終えたが、CW送信基板キットQP-7/QP-21に関してはアマチュア無線応援団「キャリブレーション」に引き継がれ、キャリブレーションオリジナル CalKitの[508]QP-7/[509]QP-21として引き続き販売されている。(2013年1月現在)

ピコシリーズを世に送り出してくれたミズホ通信の高田OMと支えて頂いたご家族・社員の方々に感謝しつつ、次代の製作者(技術者)が育ってくれることを願う。


ピコシリーズの年表

ピコシリーズの始まりからミズホ通信の工場移転および規模縮小までを簡単な年表にしてみた。
一部、資料が無いことから時期が不鮮明な箇所もあるが、ピコ・シリーズの軌跡がわかると思う。

MIZUHO chronology
参考文献: HAM Journal 1991年5・6月号「去りゆく"ピコ" ピコ・シリーズの歩み」
みずほつうしん
CQ HamRadio/HAM Journal/Let's HAMing等の雑誌掲載広告

ピコシリーズのカラーについて

ピコトランシーバーの色はボディカラーが5種類、トップパネルについては4種類に分類される。
ボディカラーについてMX-xxS系では名機9R-59のカラーを纏った灰色、Jimブランド時代の濃灰色(紺色と表現する場合もある)、そして後期のミズホブランドに戻ったシルバーメタリックの3種類が存在し、AM-6X/MX-27RSが白地に緑のツートーンカラーとなるが、最後のピコトランシーバーであるMX-2Fについては黒とシルバーの2種類が存在する。
初期の灰色は初代ピコ6からMX-18Sが発売されるまで使用されていたので、MX-xxSに関しては全ての機種が灰色のボディカラーを持つと思われる。
Jim時代の濃灰色については記憶の限りでMX-6S/MX-7S/MX-18S/MX-21S/MX-28Sの4機種が確認されているが、情報を探せば他の機種でも販売されていたのかもしれない。
MIZUHOブランドに戻した後期のシルバーメタリックカラーでも限定生産という形でかなりの機種数が存在すると思われる。
例外としてはAM-6X/MX-27RSとMX-2Fの3機種となり、AM-6X/MX-27RSが白地に緑のパターンを持つツートンカラーのみとなり、他のカラーリングについては確認されていない。
MX-2Fについては黒に白文字と、シルバーメタリックに黒文字という2種類のボディカラーが確認されている。
トップパネルについてはMX-xxS系で4種類存在し、ボディカラーとトップパネルの種類に関しては以下の画像の通りの分類が基本となる。
時間軸的には[灰+白色文字]→[灰+橙色文字]→[灰+灰色文字]→[黒+橙色文字]と変化したようだが、最後期の限定生産品では部材調整の関係なのかシルバーメタリックのボディカラーにJim時代の灰+灰色文字のトップパネルが組み合わされたピコトラも存在する。
また、電池の液漏れによる腐食や変形・破損などでボディパーツが交換されたピコトラの場合はボディカラーとトップパネルカラーの組み合わせに様々なバリエーションが存在する結果となる。
AM-6X/MX-27RSに関してはボディカラー同様にトップパネルカラーも緑の下地に白文字のツートーンのみが存在し、MX-2Fに関しては黒地に白文字のみが確認されている。


ピコトラスーパーシリーズのボディカラーとトップパネルカラー]



MIZUHOオリジナル
(ミズホ製)
Jim ブランド
(SANTEC製)
MIZUHO ブランド
(SANTEC製)



[灰色ボディ] [濃灰色ボディ] [シルバーメタリックボディ]
[灰色パネル+橙色文字]
または
[灰色パネル+白色文字]
[灰色パネル+灰色文字] [黒色パネル+橙色文字]
または
[灰色パネル+灰色文字]



MIZUHO MX-6S MIZUHO MX-21S MIZUHO MX-21S
MIZUHO MX-6S MIZUHO MX-21S MIZUHO MX-21S
or or
MIZUHO MX-7S MIZUHO MX-6S

【参考】その他のピコトラシリーズのトップパネル




MX-6
MX-2/6Z/10Z
MX-15
MIZUHO MX-6 MIZUHO MX-6Z MIZUHO MX-15



MX-2R
AM-6X/MX-27RS
MX-2F
MIZUHO MX-2R MIZUHO AM-6X MIZUHO MX-2F

オプション品のカラーバリエーションについて

ピコトラ本体以外にもオプションパーツであるリニアアンプ PLシリーズ、および、セミブレークイン/サイドトーンユニット CW-2Sに関しても本体と同じカラーバリエーションが存在する。
オプション品のボディカラー/パネルカラーと文字色については本体と同じだ。
但し、MX-6Z用5Wリニアアンプ PL-6 ではパネル文字色が橙のものが確認されている。
MX-6Z本体のトップパネル文字が橙色のものは確認されていないので、もしPL-6のみの仕様であればピコトラシリーズで唯一、本体とオプションのパネル文字色が食い違うパターンとなる。


ピコトラ専用クリスタルフィルターについて

ピコトラスーパーシリーズでは専用のクリスタルフィルタを採用しているが、長い販売期間の間でフィルターケース上部のシール・印刷が幾つかの種類に分かれる。
種類は大別して3種類が確認されているが、手持ちのピコトラで確認した限りでは採用されている時代との関係は以下のようになる。(便宜上の都合で勝手にType1〜3と命名させて貰ったが、公式の呼び方ではないのでご了承願いたい。)

MIZUHOオリジナル Jimブランド MIZUHOブランド(SANTEC製)
(Type1) (Type2) (Type1) (Type3)
MIZUHO XF (Type1)
MIZUHO XF (Type1)
MIZUHO XF (Type2)
MIZUHO XF (Type2)
MIZUHO XF (Type1)
MIZUHO XF (Type1)
MIZUHO XF (Type3)
MIZUHO XF (Type3)

フィルター底部がモールドされているのはType1のみ、Type2とType3は密閉されておらず基板パターンが丸見えの状態だが、どちらも基板パターンは異なる。
Type2/3の基板パターンを元に回路図を起こすと以下のような構成だった。
MIZUHO Pico Filter Circuit
4素子のラダー型フィルターと思われるが、Type1フィルターも恐らく同じ構成だと思われる。
仮にType1のみが違う構成だとしてもケースの大きさから考えて最大で5素子が限界だろう。
また、初期タイプのピコトラスーパーとJim以降のピコトラで実際に使用されていた人の声に同じ型番にもかかわらず性能が著しく違うといった意見は無いと聞いている。
ミズホ通信の高田OMも性能が著しく落ちるような状況を理解しながらピコトラのライセンス生産を継続したとは思えないはずなので(個人的主観が大きく入った考えです)、底部モールドに関係する経年変化はともかくも大きな差は無いと見受けられる。
MIZUHO X'tal Filter 3種類のフィルタ底面を並べた状態

左からType1→Type2→Type3となる。
Type2は水晶の影がうっすらと見えるが、
Type3は基板サイズが小型なので水晶がよく見える。

このフィルターの種類と採用時期については手持ちのピコトラから判断しているが、掲示板へ書き込んで頂けた方の情報もあわせると、Type3に関しては2000年以降の少量生産機種で採用されているようだ。
当初はシルバーボディに灰色文字色のトップパネルが装着された機種がType3かと思われたが、私の手持ち機種で1機種だけシルバーボディに灰色文字色トップパネルなのにType2が採用されていた。
しかし、中古で入手した機種でもあるので当初はJimカラーのボディであったものが、前オーナーの手によってシルバーボディに交換された可能性も否定できないので今回の判断材料からは省いた。
他にもJimブランドからMIZHOブランドへ戻る時にも部品在庫の関係で初期ロット品は前世代の部品を使用している可能性も高いなど考えればきりがないので判断材料からは省いている。
今回の情報はあくまでも「一部分」の情報として捉えて貰えると幸いです。

余談だが、フィルターに関する情報を探していたところ、TRIO(現ケンウッド)のSSBフィルターをAM用に改造している方のページに辿り着いたが、TRIO YK-88Sフィルターもピコ専用フィルターと同じ4素子ラダー型フィルターだった。
単に素子数で性能を判断できない部品であることは確かだが、小型化と性能の両立を狙った結果が4素子ラダーフィルターだったと思われる。
事実、ピコ専用フィルターが部品として流通していた時の価格は4千円程度だったが、単純に水晶4個とコンデンサ3個をロット単位で購買した場合は半分以下の価格になると思われる。(水晶を個人が1個単位で発注すれば1000円〜2000円になるだろうが…)
同等性能の水晶を4個揃える必要があることから水晶供給元もしくはフィルターをアッセンブリする所で選別している作業工賃が部品代にかなり影響しているのだろう。


ピコトラの修理や調整などについて

中古のピコトラを集めていると幾つか不調を持ったものと出会う。
特に多いのがVXO調整用のポリバリコン不良と、乾電池等を入れっぱなしのまま保管していた為に発生した電池液漏れの2点だ。
ピコトラスーパーの場合のポリバリコン交換と電池ケースの基板交換の2つを自分へのメモという感じで記録しておく。


MIZUHO ポリバリコンの交換 MIZUHO 電池ホルダーの修復

 ※上記の情報で不具合・トラブルが発生しても当方は一切関知致しません、あしからず。



MX-3.5S/7Sのアッテネータ増設について

後期製造のピコトラでは標準装備になっているボトムパネルのアッテネータスイッチだが、初期のピコトラではアッテネータは存在せず、スイッチの場所はユーザー側で組み込んだ回路の為のスイッチとして「OPTION」としか表記されていない。
今までに入手した取説の中で、高田OMがユーザーに向けて作成したMX-3.5S/7S用のアッテネータ増設手順があたので以下に公開します。
MX-3.5S/7S以外の機種でも定数を変更することで同じような仕組みになると思いますが、情報については余裕があれば、まとめたいと思います。


高解像度版(印刷用) pico-att_h.pdf
1894.8KB

低解像度版(表示用) pico-att_l.pdf
199.6KB

著作権はミズホ通信にありますので、利用に関してミズホ通信に迷惑がかからぬようお願いします。
また、雑誌掲載など利益を伴う二次利用・二次配布への場合は必ずミズホ通信からの承諾を得て下さい。

ピコ・トランシーバーに関する情報が掲載された書籍

ミズホ通信自身が発行していた「みずほつうしん」以外に、月刊誌やムックなどでピコ・トランシーバーが幾度か取り上げられている。
以下はほんの一部だと思うが全て発売時期が古く絶版の本もある。入手は古本屋を歩き尽くすかネットオークションなど方法が少なく、これからピコ・トランシーバーに興味をもった人が「どうしても見たい!」と思っても簡単には入手できないかもしれないが情報として掲載しておきます。

ハムジャーナル No.73 1991年 5・6月号
ハムジャーナル No.73 1991年 5・6月号 (CQ出版社)
 特集「インターフェア実地対策講座」

・HFトランシーバー100%活用ガイド 「ミズホ通信 MX-21S(ピコ21)」
高木氏の解説でピコ21Sを手本にして操作方法から簡単な調整方法にも触れています。
具体的な調整方法も掲載されており、個人でメインテナンスするのであれば是非とも入手したい一冊。

・去りゆくピコ「ミズホ通信ピコシリーズの歩み」
ピコ6試作機(6mDSB-TR)からからピコシリーズ終了までの話など高田OMが直接インタビューに答えている。
CQ ham radio No.583 1995年1月号
CQ ham radio No.583 1995年1月号(CQ出版社)
 特集「アンテナ・タワー・スタイル集」

・読者の製作実験室「ピコ6用減電圧表示」
PTTをプレスした時に光るSEND-LEDを利用して、内蔵電池の電圧が一定のレベルまで下がるとSEND-LEDが光らなくなる仕組みを三端子レギュレーターとオペアンプの組み合わせで実現。

TL-322が入手不可能な場合、LM358Nでも代用できるらしい。
(IC規格表で確認した訳ではないので要確認情報)

Let's HAMing 1995年10月号
Let's HAMing 1995年10月号 (マガジンランド)
 特集「ミズホピコシリーズ技術解説」

・ミズホピコシリーズ技術解説(前編)
ピコ6Sをペースにミズホ通信(株)からの情報で技術的に解説。
内部動作から仕組みまでかなり詳しく説明されている。
10月号には前編が掲載され、11月号に後編が掲載されている。
ピコトラの歴史と詳細を知りたい人に後編とセットでお薦め。
Let's HAMing 1995年11月号
Let's HAMing 1995年11月号 (マガジンランド)
 特集「ヘンテナのテクノロジー」

ピコトラの歴史と詳細を知りたい人に前編とセットでお薦め。
・ミズホピコシリーズ技術解説(後編)
ピコ6Sをペースにミズホ通信(株)からの情報で技術的に解説。
内部動作から仕組みまでかなり詳しく説明されている。
10月号には前編が掲載され、11月号に後編が掲載されている。
つくるハム実用アクセサリー
つくるハム実用アクセサリー(CQ出版社)
高山 繁一 氏著(残念ながら絶版となっています)

・3.生基板をけがいて基板を作ろう [電圧監視装置を作ってみよう]
トランジスタを使用して内蔵電池が設定された電圧まで消耗するとLEDが点灯し続ける回路が掲載。
所持しているピコ6Sの2号機にも搭載している。

・11.セミ・ブレークイン回路とは  [ピコ・シリーズ用ブレークインを作ろう]
セミブレークイン・サイドトーン回路が掲載されている。
圧電ブザーを使用するので機能的にも使用感的にもCW-2Sにかなり近い。

ピコトラの上位機種?

古いCQ ham radio誌に「オメガ技術研究所」という会社の広告があり、そこには「ピコベース」という名の製品が掲載されていた。その広告には「[ピコベース]はミズホ通信(株)の承認により、ピコ・シリーズの親機として開発されたもの。」とある。
スペックは50MHzで5W、7/21/28MHzでは10Wの出力となり、モードはSSBのみ(CWは無い模様)。プリミックスVFOや周波数直読式のデジタル表示に、ボイスコントロールやスピーチプロセッサなどオプションボードが入るなど拡張性も考慮していたようだ。
広告の画像からはアッテネータにノイズブランカ、それにマイクゲイン調整やRIT(ΔF)などのボタンやツマミが判別できる。
しかし、中古ショップの販売リストやオークションなどで出会ったことが無く詳細も不明だ。
記事や画像などから判断するに、回路的にはオリジナルのピコトラとは違うように思えるので、別のトランシーバーと思った方が良い製品かもしれない。(設計思想などが高田OMの共感を得た可能性が高い)
尚、検索エンジンで「オメガ技術研究所」を検索したが、まったくと言って良いほど情報が得られないので上記の推測は想像の域を出ず、現物を見るか当時の状況を覚えている人に出会うまで真相は不明だ。
ところで、1台の値段が¥64,800.-もしたようだが実際の販売数はどれ程だったのだろうか?
時代は丁度Windows95が発売される直前、Windows3.1にDOS/Vという趣味の対象をアマチュア無線からパソコンに切り替える人が続出した時代でもあるので、出荷数は多くはないのかもしれない。

ピコベース PB-410 CQ誌1995年9月号に掲載された広告。
CWモードが無いのは致命的な仕様不足と思われるのだが、
実際の所はどうだったのだろうか?


ミズホ製品詳細

MIZUHO MX-3.5S MX-3.5S 3.5MHzハンディ「ピコ3.5S」 MIZUHO AN-3.5 AN-3.5 3.5MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-7S MX-7S 7MHzハンディ「ピコ7S」 MIZUHO AN-7 AN-7 7MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-14S MX-14S 14MHzハンディ「ピコ14S」 MIZUHO AN-14 AN-14 14MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-18S MX-18S 18MHzハンディ「ピコ18S」 MIZUHO AN-18 AN-18 18MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-21S MX-21S 21MHzハンディ「ピコ21S」 MIZUHO AN-21 AN-21 21MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-24S MX-24S 24MHzハンディ「ピコ24S」 MIZUHO AN-28 AN-28 28MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-28S MX-28S 28MHzハンディ「ピコ28S」 MIZUHO AN-50 AN-50 50MHz用ロッドアンテナ


MIZUHO MX-6S MX-6S 50MHzハンディ「ピコ6S」 MIZUHO PAN-62 PAN-62 50/144MHz用
ポケットダイポールアンテナ


MIZUHO MX-15 MX-15 21MHz-QRP「ピコ15」 MIZUHO CW-2S CW-2S ピコS用CWオプションユニット


MIZUHO MX-10Z MX-10Z 28MHz-QRP「ピコ10Z」 MIZUHO VX-15 VX-15 ピコ15用外部VXOユニット


MIZUHO MX-6 MX-6 50MHz-QRP「ピコ6」 MIZUHO M-4 M-4 初期ピコトラ用スピーカーマイク


MIZUHO MX-6Z MX-6Z 50MHz-QRP「ピコ6Z」 MS-1 MS-1 後期ピコトラ用スピーカーマイク


MIZUHO AM-6X AM-6X 50MHz AM-QRP「ピコ6AM」 MIZUHO MS-2 MS-2 後期ピコトラ用スピーカーマイク


MIZUHO MX-2 MX-2 144MHz-QRP「ピコ2」 MIZUHO PM-1 PM-1 アクセサリキット


MIZUHO MX-2R MX-2R AO-10 B-mode DownLink
受信専用機「ピコ2R」
MIZUHO PR-2 PR-2 初期ピコトラ用合体ラック


MIZUHO MX-2F MX-2F 144MHz-QRP「ピコ2F」 MIZUHO PR-3S PR-3S ピコトラスーパー用合体ラック


MIZUHO PL-3.5S PL-3.5S ピコ3.5S用10Wリニアアンプ MIZUHO M-3 M-3 初期ピコトラ用レザーケース


MIZUHO PL-7S PL-7S ピコ7S用10Wリニアアンプ MIZUHO BM-6 BM-6 ピコトラS用レザーケース


MIZUHO PL-14S PL-14S ピコ14S用10Wリニアアンプ MIZUHO OM-6 OM-6 MX-6S(K)用
S メーター/NB/RITオプション


MIZUHO PL-21S PL-21S ピコ21S用10Wリニアアンプ MIZUHO CF-800 CF-800 ピコ用CWナローフィルター


MIZUHO PL-28S PL-28S ピコ28S用10Wリニアアンプ MIZUHO PL-2 P-21DX 21MHz/QRP CW transceiver


MIZUHO PL-6S PL-6S ピコ6S用10Wリニアアンプ MIZUHO RX-100 RX-100 7MHz CW/SSB 受信機キット


MIZUHO PL-15 PL-15 ピコ15用10Wリニアアンプ MIZUHO QP-7 QP-7 7MHz CW 1W 送信基板キット


MIZUHO PB-63 PB-63 ピコ6用3Wリニアアンプ MIZUHO DX-555 DX-555 ミズホ スカイプロ
周波数カウンター&オシレーター


MIZUHO PL-6 PL-6 ピコ6Z用5Wリニアアンプ MIZUHO KX-S9 KX-S9 ミズホ スカイカップラー
1.9〜50MHzアンテナチューナー


MIZUHO PL-2 PL-2 ピコ2用4Wリニアアンプ MIZUHO NHC-05Z NHC-05Z ピコモールス


MIZUHO BK-1 BK-1 ベビー電鍵



取り扱い説明書

検索サイトなどでピコシリーズの情報が意外とヒットしないのに驚いた。(探し方が悪い?)
回路図などは本体を中古で入手したが調子が悪く、簡単な調整を行うときに無いと非常に苦労する。
私が所持している取り扱い説明書のデジタル化とWEBでの公開についてミズホ通信株式会社の高田OMより承諾を得たので、PDF化したファイルを公開致します。

 利用に関して当方では責任を負いませんし、また、ミズホ通信に迷惑のかからないようお願いします。
 また、取り扱い説明書およびファイルの著作権はミズホ通信株式会社にあります。
 業務利用、および大幅な利益を伴う個人の利用などに関してはお控えください。

 ・PDFファイルの閲覧にはアドビ社のAcrobat Reader(R) Ver.5.0以降のソフトウェアなどが別途必要です。
 ・ファイルは高解像度と低解像度の2種類を用意してあります。
 ・操作の確認やPC画面で閲覧のみの場合には低解像度版
(Low resolution)で十分です。
  印刷や回路図の詳細を調べる等の場合には高解像度版
(High resolution)をお使い下さい。


model
High resolution Low resolution

MX-3.5S (Jim) mx-3.5s_jim_h.pdf
7,325KB
mx-3.5s_jim_l.pdf
1,562KB
MX-7S mx-7s_h.pdf
14,693KB
mx-7s_l.pdf
2,311KB
MX-14S mx-14s_h.pdf
12,744KB
mx-14s_l.pdf
1,987KB
MX-21S mx-21s_h.pdf
15,016KB
mx-21s_l.pdf
2,344KB
MX-21S (Jim) mx-21s_jim_h.pdf 6,400KB mx-21s_jim_l.pdf 1,517KB
MX-28S mx-28s_h.pdf
14,628KB
mx-28s_l.pdf
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MX-6S mx-6s_h.pdf
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mx-6s_l.pdf
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MX-15 mx-15_h.pdf 11,748KB mx-15_l.pdf 2,240KB
MX-10Z mx-10z_h.pdf
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1,462KB
MX-6 mx-6_h.pdf
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MX-6Z mx-6z_h.pdf
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MX-2 mx-2_h.pdf
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MX-2F mx-2f_h.pdf 7,494KB mx-2f_l.pdf 1,083KB
AM-6X (Setting manual) am-6x_set_h.pdf 4,831KB am-6x_set_l.pdf 1,105KB

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PL-28S pl-28s_h.pdf
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PL-15 pl-15_h.pdf 10,715KB pl-15_l.pdf 1,683KB
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(This text was translated by the machine. Sorry,may be difficult to read.)

(↑一度だけ、英語の問い合わせが来たので注意文だけ英語化してみました、機械翻訳ですが…)


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