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ミズホ通信 ピコ18S

MIZUHO 17m SSB/CW TRANSCEIVER MX-18S

MIZUHO MX-18S

MIZUHO MX-18S MX-18Sは1989年7月から日本のアマチュア無線で利用可能となったWARCバンド対応機種となり、発売は1990年6月からとなっている。(HAM Journal No.73 1991/5-6月号「去りゆく"ピコ" ピコ・シリーズの歩み」より)
この1989年のWARCバンド解放は24MHzも同時に行われたが、18MHz帯は3級以上の資格を必要としている点が24MHzと大きく違い、MX-18Sのようにモノバンド機として発売されるのは珍しいと言えるのかもしれない。(YAESU/KENWOOD/ICOMなどの大手メーカーからバンド解放前に発売されたHF固定機などでは予め対応がされた設計が施され、出荷時には封印されているなどの処置がされていた。WARCバンド解放後はメーカー側で設定変更を行うなどして対応する手法をとっていたが、逆に言えばメーカー製マルチバンド機のみでしか行えない方法でもあった。)

 MX-18SはJim時代からの発売と聞いているが常に入手可能ではなかったようで、ロット単位で生産しては在庫が無くなる(もしくはバックオーダーが溜まる?)まで生産を待っていたようだ。
それでも程々の期間で販売されていたことからMX-24Sと比べれてレア度は低いとされている。

 ピコシリーズにとって18MHz帯はアマチュア無線に100KHzしか許可されていないバンドという特性上、オプションクリスタルは必要とせず最初から2つの水晶を装備することで18MHzのアマチュアバンドをフルカバー出来る有り難いというか、都合の良いバンドとも言える。
但しピコシリーズがカバーしてきた他のバンドと違い、割り当て周波数が18.068-18.168MHzとなる為にバンドエッジ部分の端数が50KHz単位で設定する場合には[68]もしく[18]となってしまう。その為にトップパネルの周波数調節ツマミ部分の印刷が他のピコトラと違ってしまいMX-18Sでは18MHzバンド専用のトップパネルが用意される形となった。似たようなケースではMX-24Sもバンドエッジの周波数が端数となるために同じ状態となり、端数が[40][90]から始まる印刷となっている。

MIZUHO MX-18S MX-18Sのトップパネル拡大画像

周波数調節ツマミ(チューニングダイヤル)に印刷された数字は[68-118][118-168]の2種類。
他のピコトラと違い、18MHz専用の印刷文字に変更されているのがわかる。
MIZUHO MX-24S MX-24Sのトップパネル拡大画像

周波数調節ツマミ(チューニングダイヤル)に印刷された数字が[ 40 ][ 90 ]と24MHzに対応して変更されている。
画像を提供して頂いたJA1GRL局 茅島氏に感謝致します。

大きく違う点はこの周波数表示のみでMX-21Sベースと言われる基本回路に大きな変更点は無いと言われ、操作方法も同じとなるので使用する分には特に意識する部分は無い。
細かいことだがトップパネルの印刷文字に若干のデザイン変更があり、メーター上部の型番表記はそのままだが周波数帯の波長表示が無くなって「Pico」という文字に置き換わっている。


MIZUHO MX-18S トップパネル部

ピコ18Sのみが使用する専用トップパネル。
他のピコシリーズと違うのは周波数調節ツマミに印刷された数字が18MHz帯専用となっている部分。
また、周波数の波長を表記した部分は「Pico」というロゴに置き換わっている。


MIZUHO MX-18S ボトムパネル部

ボトム部分は他のピコシリーズとまったく同じになる。


MIZUHO MX-18S フロントパネル部

フロントパネルも他のピコシリーズと同じになる。


MIZUHO MX-18S リアパネル部

リアパネルも他のピコシリーズと同じになる。


MIZUHO MX-18S 基板内部

HF帯のピコトラは基本がMX-21Sとも言われ、MX-18Sも定数の変更以外は変化点が無いものと思われる。


MIZUHO MX-18S VXO用水晶

MX-18Sは最初からBAND-A/Bの両方に水晶が装着されている。


MIZUHO MX-18S ボトムパネルのオプションスイッチ部

サンテック製は完成品のみが販売され、ボトムパネルのオプションスイッチはアッテネータが装備されている。


■定格

[一般仕様]
周波数 18MHz
電波形式 SSB(USB), CW
使用半導体 4 IC, 13 TR, 6 FET, 37 Di
電源電圧 (内蔵電池時) 8.4V 〜 9V DC
  〃   (外部電源時) 9V DC
消費電流 RX…無信号時 70mA
TX…最  大 620mA
周波数安定度 初期変動±500Hz
その後100Hz/30分(25℃)
空中線インピーダンス 50Ω
外形寸法 (W)66 x (H)39 x (D)142mm
重量 590g (電池含む)

[送信部]
最大出力 2W
不要輻射 -40dB以下
搬送波抑圧比 40dB以上
側波帯 〃   〃

[受信部]
受信方式 シングルスーパー
感  度 0.5μV入力時 S/N 15dB以上
中間周波数 11.2735MHz

[局発部]
発振方式 可変水晶発振
出力周波数 29MHz帯


【参考】2005年より変更された申請書式の記入例
 ※自分が解釈した内容で書いているので、間違いが有った場合にはご容赦下さい。

◇「無線局事項書及び工事設計書」の記入例(表面一部)
MX-18Sのみ
の場合
13 電波の形式並び
 に希望する周波数
 及び空中線電力
希望する周波数 電波の形式 空中線電力
14M
2HA
W
18M
3HA
2 W
21M
3HA 4HA
W
MX-18S+PL-18S
の場合
13 電波の形式並び
 に希望する周波数
 及び空中線電力
希望する周波数 電波の形式 空中線電力
14M
2HA
W
18M
3HA
10 W
21M
3HA 4HA
W

◇「無線局事項書及び工事設計書」の記入例(裏面)
装置の区別 変更の種別 技術基準適合証明番号 発射可能な電波の形式
及び周波数の範囲
変調方式 終段管 定格出力
(W)
名称個数 電圧
第 送信機 □取替 □増設
□撤去 □変更
(ここは空欄のまま) J3E , A1A{18MHz帯 平衡変調 2SC1947 x1
2SC1945 x1
8.5 V
13.8
2W
10W
[装置の区別][変更の種別]には申請時に最適な内容を記入。
緑字:MX-18Sのみで申請する場合に記入。
青字:リニアアンプ PL-18Sと組み合わせて申請する時に追加記入、自作リニアの場合などは要変更。

注1:技適機種ではないので、TSS株式会社への保証願い申請が別途必要。
注2:MX-18SおよびPL-18SはJARL登録されていないので工事設計書に送信機系統図の添付が必要。



◇「保証願書」の記入例
送信機番号 変更の種別 送信機の名称等 接続するブースタの名称等
(ブースタ等を使用している場合のみ)
附属装置の有無
(有る場合のみレ印)
取替 増設 変更
第◎送信機 MX-18S PL-18S □ 有
[変更の種別]には申請時に最適な内容を記入。
緑字:MX-18Sのみで申請する場合に記入。
青字:リニアアンプ PL-18Sと組み合わせて申請する時に追加記入、自作リニアの場合などは要変更。



【資料】MX-18Sの水晶周波数

MX-18Sに装着されている水晶の周波数は以下の通り。

品 番 送受信周波数 X'talの周波数 備  考
18X-068S 18.068 - 18.118 MHz 14.69900 MHz MX-18S標準装備周波数
18X-118S 18.118 - 18.168 MHz 14.72450 MHz MX-18S標準装備周波数


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