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ミズホ通信 周波数カウンター DX-555

MIZUHO Frezuency Counter [ DX-555 ]

MIZUHO DX-555

MIZUHO DX-555 DX-555は周波数カウンターと簡易オシレータの機能を持ち合わせた複合機的な内容になっている。
周波数カウンターとして見た場合に検知間隔は調整できず固定であることと、アッテネータなどの仕組みが無いので入力信号が強力な場合は適時、外部にアッテネータを割り込ませる必要があるなど最低限の機能のみとなる。
オシレータとして見た場合もLC発振による簡易的な構造故に「無いよりマシ」と言えるレベルのものだが、この商品が発売された1970年代は周波数カウンターも、デジタルで周波数を直読できるオシレータもジャンク品利用の自作を除けば高価な品しか無かったので(当時としては)値段と性能のバランスが非常に良い、個人が所有するにはうってつけの機器だったと言えよう。

基本構成では周波数カウンター/オシレータ共に455KHz〜30MHzまでの対応周波数になる。
その基本構成の周波数を拡張するオプションが存在したらしく、VHF帯までの拡張と聞いている。(背面にオプションスイッチを増設できるスペースがあるが、そのスイッチで切り替えを行っていたらしい)
基本構成に話を戻すが、周波数カウンターは単純に前面のRCAジャックから入力された信号を判断してセグメントLEDで表示するだけだ。
カウントタイムの設定などはないので、MHzとKHzの表示単位を切り替えるスイッチ以外は何も使用しない。
簡易オシレータの場合はフロントパネルにあるスイッチをほぼ全部使う形となり、まず最初に使用するのがバンド切り替えスイッチ。
455KHz〜1.7MHz/1.7MHz〜7MHz/7MHz〜30MHzとバンドを三分割し、希望の周波数が含まれたバンドにBAND SELECTロータリースイッチを切り替える。
次にセグメントLEDの表示を見ながら最も大きなチューニングダイヤルで大まかに周波数を調節し、微調整はチューニングダイヤルの左側にあるSPREADダイヤルで行う。
チューニングダイヤルのみで周波数を調節することは可能だが、僅かにバックラッシュを伴いながら周波数がズレるので素直にSPREADダイヤルを使用した方が楽だろう。
SSB/CWであればここまでで十分なのだが、AMならばMODスイッチをONにしてモジュレータ信号を乗せた方が信号の確認が行いやすい。
このオシレータ機能はLC発信による簡易的な機能でもあるので、当然だが周波数のフラつきが若干だが発生するので、機器の調整中にデジタル表示されている周波数をチェックした方が良いだろう。
特に電源スイッチを入れた直後はアナログ系の機器であれば温度変化でフラつくのが当たり前とも言えるので数分間(人によっては数十分と言うが…)は電源をONにしたまま放置しておくといいかもしれない。

取説を見るとわかるが、この機器はアマチュア無線とBCLの両方のユーザーをターゲットにしている。
アマチュア無線であれば機器の調整などで幅広く使えるが、BCLの場合は時代を反映してかアナログ式のメーターを持つラジオ向けの補助機器としての活用が書かれている。
オシレータ機能を使えば待ち受け受信を行う場合の事前チューニングに使えるなどデジタル表示があたりまえの現在では不要となっている活用方法もある。
人によってはラジオが生成する周波数を直接読み取らせてラジオのデジタルカウンター設備として活用した人も多かったようだ。(YAESU FT-101のオプションだったデジタルメーターと同じ感じになる)

現在では衰退しきったBCLに年々規模が縮小していくアマチュア無線業界。
そんな状況でも簡単な手作りキット系は数年の間に盛り上がりを見せている気もするが、そんな今だからこそDX-555のような簡易機能でも小回りの効く使い勝手を持った機器が必要なのではないだろうか?
この大きさと機能、個人が簡単な作業で使うには十分と言えるだろう。


MIZUHO DX-555 フロントパネル

周波数を表示するデジタルセグメントLEDに大きなチューニングダイヤルが特徴的だ。
操作は全てフロントパネルで行えるようになっている。


MIZUHO DX-555 リアパネル

オプション用のスイッチスペースにオシレータ使用時の出力ポートが配置されている。


MIZUHO DX-555 内部基板

デジタルICをメインとした構成になる。
アナログ的な回路の設計が秀逸なことで有名なミズホ通信にしては珍しいデジタル回路の製品とも言える。


MIZUHO DX-555 フロントパネル裏側

当時では汎用性が高い唯一のデジタル表示機器であったセグメントLED。
コントロールは全てICで行われている。
セグメントLEDとIC群の間に集まっているディスクリートパーツはオシレータ機能の為の発振回路になる。

(FL管も当時は存在したが、汎用性が高いとは言えずコストも多く掛かったのでキットなどの製品には向いていなかった)


MIZUHO DX-555 チューニングダイヤル裏側

ボールジョイントを介して2連エアバリコンを駆動させている。
回路全体を完全にデジタル化させている訳ではないので、このようなアナログ的なパーツが採用されている。
ロータリーエンコーダを採用しなかったことで耐久性が良かったのか、皮肉なことに30年を越えた今も普通に動くことが出来ているのかもしれない。(製品によっては耐久性が著しく悪いエンコーダが過去に存在した)


[ DX-555 取扱説明書 ]

ミズホ通信の周波数カウンター&オシレータ DX-555 の取扱説明書です。
掲載にあたってはミズホ通信(株)の高田OMより承諾を得ております。

利用に関して当方では責任を負いませんし、また、ミズホ通信に迷惑のかからないようお願いします。
 また、取り扱い説明書およびファイルの著作権はミズホ通信にあります。
 業務利用や利益を伴うなど個人の趣味の範疇を超える利用に関してはミズホ通信へ確認を取るようお願いします。

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