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ミズホ通信 外部スピーカマイク MS-1

MIZUHO External SpeakerMicrophone MS-1

MIZUHO MS-1

MIZUHO MS-1 MS-1はピコトラ専用のオプションとしてミズホ通信から販売されていた外部スピーカーマイクの第二弾にあたる製品だ。
スピーカー端子/マイク端子の直径と配線はMX-15以降のピコトラにあわせてあるために使用可能な機種はMX-15およびピコトラスーパーシリーズとなり、ピコトラと接続するコネクタ部分を除けば前身である外部スピーカマイクM-4と同じになる。
その為にMX-15以前の製品・同じフロントパネルを持つ製品である MX-6/MX-2/MX-6Z/MX-10Z ではMS-1のプラグを差し込むことは出来ず、使用不可能でもある。(仮に物理的な問題を解消しても配線が違うので電気的にも変更が必要)
マイクそのものはミズホ通信が設計したものでは無いようで、ケンプロなど当時の中小無線機メーカーのオプションとして全く同じデザインのスピーカーマイクが存在したことから既製品をOEM提供してもらい、MIZUHOプレートを装着したものと思われる。(確証は無く、個人的に集めた情報から判断)
そのために、MIZUHOプレートが外れてしまったMS-1はピコトラ用なのか、それ以外の機種用なのか判別がつかず、マイク本体の配線を確認するしかない。

MIZUHO MS-1  想像の域を出ないものの、OEM供給を受けて販売したハンドスピーカーマイクということもあるからか、ピコトラ本体に接続した時のバランスは美しいとは言えず、むしろマイクが出す存在感を強く感じる。
また、MIC/SP端子との接続部分が樹脂によって一体モールド処理されていることから脱着は便利なものの肝心のピコトラ本体の操作を行う場合に少々邪魔と思うこともある。
このあたりは個人的感想が強く出やすい要素でもあるので、一体モールド成型されたプラグ部分は一長一短の正確を持っているのだろう。

性能についてはハンドマイクそのものが大人の男性が握るには少し大きさを余す程のサイズの為にスピーカーも音声を聞き取るのに十分な性能を持っている。
流石に固定機の専用外部スピーカーなどと比べてはいけないが、ハンドマイクとして考えた場合には十分な性能という捉え方だ。
PTTスイッチはプッシュリターン式が採用され、ロックされない。スイッチは一般的なスライドスイッチが採用されているので当時のハンドマイクとしては「普通」というところだろう。
また、MS-2のようにイヤフォンを接続するような外部端子は備えていない。
マイクはMIZUHOプレートの位置にECMが一つ装備され、プレートに空いている3個の小さな穴から声を拾う仕組みになっており特筆すべき特徴は無い。

後年、更に小型サイズのMS-2が販売されたが早々に消えたようで1990年代後半になってもMS-1は販売され続けたようだ。
また、外部スピーカーマイクを自作する人も多い反面、ピコトラそのものが外部スピーカーマイクを必要としたくなるサイズの為に販売数は本体よりは少ないと思うが相当な数になると思われる。


MIZUHO MS-1 背面から

ベルトなど何かに固定するためのフックがあるのみ。
MS-1分解時はフック下にある2本の+ネジを外して後部ケースを上に押し上げるだけ、フックのネジは回す必要はない。

MIZUHO MS-1 マイク端子部分

「MIZUHO」と文字が書かれたプレートの「U」の位置に小さな穴が3つ空いており、底にECMが配置されている。
穴が小さいことも手伝ってか、昔のマイクのようにスピーカー部分に向かって声を出すとECMへは十分に音が伝わらない時があるので注意が必要だ。

MIZUHO MS-1 MS-1内部

ピコトラスーパーシリーズ本体に使用されているスピーカーとほぼ同じサイズのスピーカーが装備されている。
スピーカーの下にある小さな丸い部品がマイク(ECM)。
PTTスイッチは1本の配線を接続・切断しているだけだ。

MIZUHO MS-1 プラグ部分

M-4ではマイクプラグとスピーカープラグは別々になっていたが、MS-1では樹脂によって一体成形されている。
その為に脱着が容易になり、更にプラグの根本部分の配線が断線し易い欠点も解消されている。

MIZUHO MS-1 プラグをピコトラ本体に装着した状態

MX-15はトップパネル左上に位置するので操作上はあまり気にならないが、ピコトラスーパーシリーズではMS-1を装着するとバンド切り替えスイッチに指が届きにくくなってしまう。
慣れてしまえば問題ないのだが、一体成形されたプラグも一長一短だと思われる。



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