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ミズホ通信 外部スピーカマイク MS-2

MIZUHO External SpeakerMicrophone MS-2

MIZUHO MS-2

MIZUHO MS-2  MS-2はピコトラ専用のオプションとしてミズホ通信から販売されていた外部スピーカーマイクの第三弾にあたる製品だ。
スピーカー端子/マイク端子の直径と配線はMX-15以降のピコトラにあわせてあるために使用可能な機種はMX-15およびピコトラスーパーシリーズとなる。
中は非常に小さい小型スピーカーとエレクトリックコンデンサマイク(ECM)、それに外部イヤフォンジャックのみというシンプルな構成となっており、MS-1を小型化してイヤフォンジャックが追加されただけだ。
使い勝手についてはMS-1と比べ小さすぎるスピーカー故にキンキンした聞き取りづらい音になってしまい具合が良いとは言えず、フィールドでボリュームを上げて聞こうと思うと割れた音に近くなり使いにくい。マイク部分については直径こそちがうもののMS-1もMS-2もECMを採用しているので相手方が聞き取る音声に大きな差は無いものと思われる。
また、スピーカー端子プラグおよびマイク端子プラグがMS-1のように一体モールド成型されておらず、2本のL字プラグが別々になっていることから脱着に面倒を感じる場合もあるだろう。
更にPTTスイッチもマイクロスイッチが使用されている関係からかボタンに軽く力を加えるだけで押すことができてしまうので人によっては物足りなさと不便さを感じるかもしれない。

 発売開始時期については手元の資料では不明となっている。
1995年のCQ誌に掲載されているミズホ通信およびT-ZONE(1995年当時はピコシリーズがJimブランドで発売され、T-ZONEが主な取り扱い店だった)の広告にはMS-1しか確認できない。
1991年/2002年の「みずほつうしん」にもMS-1が掲載されているのみとなっている。
これは個人的な"予想"なのだがMS-2は80年代後半に少量だけ販売され、その後はMS-1が継続販売された短い期間の販売製品ではないのだろうか?
MIZUHO MS-2 その根拠としてMS-2はミズホ通信がピコトラ専用として設計した製品ではなく、80年代後半から同じボディデザインの外部マイクが各種トランシーバー用に沢山販売されていたことからミズホ通信側がOEM供給を受ける形で販売したマイクだと思われる。
 私の手元には1989年あたりに購入した第一電波工業製のケンウッド用スピーカマイクとアルインコ用スピーカマイクが残っているが、若干の差異があるもののボディサイズやスピーカーなど内部パーツがほぼ同じものになっている。
2つある第一電波工業製のスピーカマイクのうち、片方はトーンエンコーダ機能を内蔵しているので基板や内部パーツに大きな差があるものの、アルインコ用に関してはほぼ同じ基板・パーツを使用して配線が違うのみと思われる。
記憶の限りでは90年代半ばの時期には市場から消え、別のデザインのマイクが流通していたのでミズホ通信がOEMを受けるとすれば80年代後半から90年代前半の非常に短い期間だけだったと想像している。(このあたりは不確かな情報なので、あくまでも想像です)

MIZUHO MS-2 使い勝手が良くはないと書いてしまっているものの、ピコトラ本体へ旧製品であるMS-1を接続した場合にMS-1の大き目と言えるボディサイズで違和感を感じた人もMS-2ならピコトラのコンパクト性を活かした外部スピーカーマイク運用に納得できる部分が多いと思われる。
音声の聞き取りにくさは前出の通りだが、私の場合はもっぱらイヤフォンを使用することが多いのでマイク本体にイヤフォン端子が装備されているMS-2を重宝している。
実際にはMS-2を入手する前から前出の第一電波工業製スピーカマイクを改造して使っているので、このクラスの小型スピーカでも短時間の移動運用では大きな問題にならないことを体験していることになる。
流石にコンテストやパイルを受ける良いロケーションや希少ロケーションでは運用するのに苦しい面が多く目立ちMS-1を使うのが賢明だろうが、ピコトラのコンパクト性を活かすのであればMS-2だと思っている。


MIZUHO MS-2 正面から

スピーカマイク本体はオイルライターのZIPPOを一回り大きくした程度のサイズとなり、非常に軽い。

MIZUHO MS-2 背面から

スピーカマイクをベルトなどに仮固定する為のクリップが見えるだけ。
同じデザインの他社製スピーカマイクでレピータ用のトーンを発生する回路を積んだ製品では背面ラベル部分にスライドスイッチが追加される。(ボディにはスライドスイッチ用の穴が空いているが、MS-2ではラベルで覆われれいる)

MIZUHO MS-2 PTTスイッチ部

MS-1ではハンドマイクで一般的に使用されているスライドスイッチが採用されていたが、MS-2では小型化の為にマイクロスイッチが使用されている。
スイッチ自体に重みや抵抗が無い為にマイクを握っている手に少しでも力が入るとPTTがONになってしまう。

MIZUHO MS-2 ECMマイク部

小型化の為にMS-1よりも更に小さい口径のECMが採用されている。
奥に見える基板の丸い穴の下に見えるのはスピーカー。

MIZUHO MS-2 正面部分のスリット

防滴効果を狙ったのだろうか、スリットは下方向に穴が空いている。
中央の大きな円形部分はスピーカ用スリットとなり、判別しにくいがスピーカ用スリットの左下部分に小さく空いているスリットがマイク用。
話すときはこのマイク用スリットに口を近づけないと音を拾ってくれない傾向が強く、使いにくいと思う瞬間もある。

MIZUHO MS-2 底面部イヤフォン端子

3.5φモノラルの音声出力ジャックが装備されている。
イヤフォンなどを差し込むとスピーカ部からは音が出なくなり、イヤフォン(もしくはヘッドフォン)のみに音が供給される。
騒音の多い野外では意外と効果を発揮し、また、バッテリーの消耗も抑えられる。

MIZUHO MS-2 イヤフォン装着例

イヤフォンはコードが1mもあれば十分。
このスタイルで数年間運用しているが、長時間のワッチには向いていないのは確かだ。

MIZUHO MS-2 MS-1と並べて(1)

正面から見てもMS-1と大きさに違いがあるのがわかる。
その反面、面積の差が音声の聞き取り具合に反映されている。

MIZUHO MS-2 MS-1と並べて(2)

横から見ると厚みが全く違うことを実感する。
「おにぎりマイク」とも呼ばれるMS-1の形状は握りやすさも考慮した設計だが、MS-2はひたすら小型化だけを考えた設計だと言える。

MIZUHO MS-2 第一電波工業製マイク SM30と中身を並べて

左がミズホ通信 MS-2、右が第一電波工業 SM30。
配線が若干違う以外は同じパーツで構成されているのがわかる。


[ MS-2 取扱説明書 ]

ミズホ通信のピコトラSシリーズ用外部スピーカーマイク MS-2 の取扱説明書です。
掲載にあたってはミズホ通信(株)の高田OMより承諾を得ております。

利用に関して当方では責任を負いませんし、また、ミズホ通信に迷惑のかからないようお願いします。
 また、取り扱い説明書およびファイルの著作権はミズホ通信にあります。
 業務利用や利益を伴うなど個人の趣味の範疇を超える利用に関してはミズホ通信へ確認を取るようお願いします。

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MS-2 ms-2_h.pdf
435KB
ms-2_l. pdf
108KB


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