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ミズホ通信 ピコ7S

MIZUHO 40m SSB/CW TRANSCEIVER MX-7S

MIZUHO MX-7S

MIZUHO MX-7S ピコ7S(MX-7S)は1983年12月に発売されたピコトラスーパーシリーズHF機種第2弾となる。
前の月に発売されたMX-21Sと比較して大きく違うのはVXOの可変幅が50KHzではなく25KHzという点だろう。
VXOの可変幅が25KHzになったのは技術的な理由だが、日本の7MHzアマチュアバンド帯は100Hzしか許可されていない現状からコンディションがよい時は過密状態となってしまうので、結果的に50KHzよりは25KHz可変幅の方がチューニングし易いと思える。
標準装備の水晶は7X-75Sが装着され、7.075MHz-7.099MHzをカバーする。
MX-7S専用のオプションには10Wにパワーアップするリニアアンプ PL-7S、近距離通信用の延長コイル入りハンディホイップアンテナ AN-7S、VXO対応周波数を広げる為のオプション水晶、7X-00S/7X-25S/7X-50Sが存在し、他のピコトラでも使用可能な汎用的オプションとしてセミブレークイン・サイドトーンユニットのCW-2S、ピコトラ本体・専用リニアアンプPL-7S・CW-2Sを一つにまとめる為の合体ラックPR-3S、ピコトラ本体をフィールドへ持ち出す際のカバーとしてBM-6、スピーカーハンドマイク MS-1/MS-2などがリリースされている。(他にマルチバンドダイポールやマルチバンドリニアアンプPL-1000なども存在するが、MX-7S専用というわけではないので割愛)

 しかし、今の7MHzの状況を見る限りピコ7Sの装備では運用に苦しい面があるのも確かだ。簡単に100Wや200Wというパワー(200WでもQRPだという冗談さえ聞こえる昨今…しかも10W機種を手に入れる方が難しいというおかしな状況)を手に入れられる現在、2Wという蚊の鳴くような出力で周りに潰されずに信号を届けるには良いロケーションに整備されたアンテナが他のバンドよりも必須となり、オペレートに関しても一定以上のレベルを要求されると思われる。また、混信対策に関しても受信帯域の調整が出来ないシンプルな構造の為に、日本では100KHzしか許可されていない(2006/09現在)狭いバンドの中では過密状態に成りやすく、他局の声や打音を聞きながらの交信となってしまい耳が疲れる結果となる。
その為にCW愛好家向けとして一時期ではあったがミズホ通信からピコトラ専用のCWナローフィルター CF-800がパーツとして販売されたりもした。

もっとも、珍局やDX局に対してのパイルに打ち勝つには決定的にパワーが足りず、余程の好ロケーションか良いタイミングが条件として揃わない限り無理があるので、どちらかというとバンドの上のほうで落ち着いた交信を行うのがピコ7Sに似合うのかもしれない。(もしくは、バンドのトップ寄りに移り、ゆっくりとした速度のCWを打つかだ。不思議なことに最近の7MHzではスローな速度のCWによる交信が良く聞こえ、一昔前のの21MHz帯や50MHz帯を思い出させる時がある。)


MIZUHO MX-7S トップパネル

ピコ7Sとピコ3.5Sだけが25KHzのVXO可変幅となっている。
それ以外は他のピコトラスーパーシリーズ共通の構成だ。

MIZUHO MX-7S MX-7S内部

ピコトラスーパーシリーズのいつもの中身となる。
コイルなど細かい部分で差はあるが、素人目に見て大きな違いは無いと言える。


[ MX-7S 取扱説明書 ]

ミズホ通信のCW/SSBトランシーバーMX-7S(ピコ7S)の取扱説明書です。
掲載にあたってはミズホ通信(株)の高田OMより承諾を得ております。

利用に関して当方では責任を負いませんし、また、ミズホ通信に迷惑のかからないようお願いします。
 また、取り扱い説明書およびファイルの著作権はミズホ通信にあります。
 業務利用や利益を伴うなど個人の趣味の範疇を超える利用に関してはミズホ通信へ確認を取るようお願いします。

 ・PDFファイルの閲覧にはアドビ社のAcrobat Reader(R) Ver.5.0以降のソフトウェアなどが別途必要です。
 ・ファイルは高解像度と低解像度の2種類を用意してあります。
 ・操作の確認やPC画面で閲覧のみの場合には低解像度版
(Low resolution)で十分です。
  印刷や回路図の詳細を調べる等の場合には高解像度版
(High resolution)をお使い下さい。


model
High resolution Low resolution

MX-7S mx-7s_h.pdf
14,693KB
mx-7s_l.pdf
2,311KB


■定格

[一般仕様]
周波数 7MHz
電波形式 SSB(LSB), CW
使用半導体 (キット) 4 IC, 9 TR, 6 FET, 33 Di
  〃   (完成品) 4 IC, 13 TR, 6 FET, 36 Di
電源電圧 (内蔵電池時) 8.4V 〜 9V DC
  〃   (外部電源時) 9V DC
消費電流 RX…無信号時 70mA
TX…最  大 620mA
周波数安定度 初期変動±500Hz
その後100Hz/30分(25℃)
空中線インピーダンス 50Ω
外形寸法 (W)66 x (H)39 x (D)142mm
重量 590g (電池含む)

[送信部]
最大出力 2W
不要輻射 -40dB以下
搬送波抑圧比 40dB以上
側波帯 〃   〃

[受信部]
受信方式 シングルスーパー
感  度 0.5μV入力時 S/N 15dB以上
中間周波数 11.2735MHz

[局発部]
発振方式 可変水晶発振
出力周波数 18MHz帯


ピコ7S本体のみでJARL認定を受ける場合
(ピコ7Sの取り扱い説明書より抜粋、電波形式などは旧表記のままとなる)
周波数の範囲
電 波 の 形 式
空 中 線 電 力
7MHz帯
A3J ※
2W
変 調 の 方 式 平衡変調
終 段 管 の
名 称 、個 数
2SC1947 × 1
電圧、入力 8.5V 4W
JARL 登録番号 MK-12
※:電信モードも申請する場合はA1も記入。



【参考】2005年より変更された申請書式の記入例
 ※自分が解釈した内容で書いているので、間違いが有った場合にはご容赦下さい。

◇「無線局事項書及び工事設計書」の記入例(表面一部)
MX-7Sのみ
の場合
13 電波の形式並び
 に希望する周波数
 及び空中線電力
希望する周波数 電波の形式 空中線電力
3.8M
3HD 4HD
W
7M
3HA 4HA
2 W
10M
2HC
W
MX-7S+PL-7S
の場合
13 電波の形式並び
 に希望する周波数
 及び空中線電力
希望する周波数 電波の形式 空中線電力
3.8M
3HD 4HD
W
7M
3HA 4HA
10 W
10M
2HC
W
緑字:電話モードのみで申請する場合に記入。
赤字:電信モードも申請する場合に記入。
青字:電話/電信モード共通の記入項目。


◇「無線局事項書及び工事設計書」の記入例(裏面)
装置の区別 変更の種別 技術基準適合証明番号 発射可能な電波の形式
及び周波数の範囲
変調方式 終段管 定格出力
(W)
名称個数 電圧
第 送信機 □取替 □増設
□撤去 □変更
(ここは空欄のまま) J3E , A1A{7MHz帯 平衡変調 2SC1947 x1
2SC1945 x1
8.5 V
13.8
2W
10W
[装置の区別][変更の種別]には申請時に最適な内容を記入。
緑字:電話モードのみで申請する場合に記入。
赤字:電信モードも申請する場合に追加記入。
青字:リニアアンプ PLシリーズと組み合わせて申請する時に追加記入、自作リニアの場合などは要変更。

注1:技適機種ではないので、TSS株式会社への保証願い申請が別途必要。
注2:リニアアンプPLシリーズはJARL登録されていないので工事設計書に送信機系統図の添付が必要。



◇「保証願書」の記入例
送信機番号 変更の種別 送信機の名称等 接続するブースタの名称等
(ブースタ等を使用している場合のみ)
附属装置の有無
(有る場合のみレ印)
取替 増設 変更
第◎送信機 MX-7S PL-7S □ 有
[変更の種別]には申請時に最適な内容を記入。
緑字:MX-7Sのみで申請する場合に記入。
青字:リニアアンプ PL-7Sと組み合わせて申請する時に追加記入、自作リニアの場合などは要変更。



【資料】MX-7Sの水晶周波数

MX-7Sに使用されているVXO用クリスタルの周波数は以下の通り。
一部、ネットで得た情報も含まれるので参考情報として扱って欲しい。
(計算などクリスタルに印刷された数字が確認できないバンドに関しては斜体の上、
 備考欄に「計算による」などのコメントが追記してある)

品 番 送 受 信 周 波 数 X'talの周波数 備  考
7X-00S 7.000 - 7.025 MHz 9.15181 MHz  
7X-25S 7.025 - 7.050 MHz 9.16446 MHz  
7X-50S 7.050 - 7.075 MHz 9.17716 MHz  
7X-75S 7.075 - 7.100 MHz 9.18996 MHz MX-7S標準装備周波数
7X-100S 7.100 - 7.125 MHz 9.20270 MHz 2009年3月30日より日本のアマチュア無線周波数帯として拡張
7X-125S 7.125 - 7.150 MHz 9.21545 MHz 2009年3月30日より日本のアマチュア無線周波数帯として拡張
7X-150S 7.150 - 7.175 MHz 9.22820 MHz 2009年3月30日より日本のアマチュア無線周波数帯として拡張
7X-175S 7.175 - 7.200 MHz 9.24100 MHz 2009年3月30日より日本のアマチュア無線周波数帯として拡張
7X-200S 7.200 - 7.225 MHz UN 日本のバンド外、海外販売のMX-7Sで設定が存在(参考情報)
7X-225S 7.225 - 7.250 MHz UN 日本のバンド外、海外販売のMX-7Sで設定が存在(参考情報)
7X-250S 7.250 - 7.275 MHz UN 日本のバンド外、海外販売のMX-7Sで設定が存在(参考情報)


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