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RZ250 2004/02
リプロ品のキャブレターオーバーホールキット

RZに限らずキャブレタのフロートバルブは消耗品だが、これが高い。
RZ250の場合は4千円台後半という金額に加えて、左右2個で1万円近い金額になってしまう。

ネット通販やショッピングサイトでRZ250/350向けのリプロパーツにキャブレタオーバーホール用のパーツキットを見かけた。
フロートバルブを初め、ニードルや各種シールなどが一緒になってキャブレタ2個分で4千円ちょっとの価格…うーむ、安い。
しかし、この手の製品は2種類に分けられ、一つは元々バイクメーカーに部品を納入している会社が出しているパターン、もう一つはメーカーに関係無く単に物を作れるからと手広く製品化するパターン。
前者はコストダウンを行ってもさほど品質が悪化しないものだが、後者は品質うんぬん問えぬ程に製品にバラつきが出ることが考えられる。

とは言いつつも使えるものなら安く済ませたい…ということでお試しに購入してみた。
届いたリペアキットの箱を開けてみると中はフロートバルブだけではなくスクリューやガスケットも含まれてキャブレタ1個の消耗品がほぼ網羅されているお得な内容で構成されている。
見た目的にはバリも無く普通に使えそうな予感がした。

早速とばかりに組み付けてみると…やはり粗が出てきた。
まず肝心のフロートバルブだが、純正のバルブと比べて細く、フロートバルブが入るカップの中で斜めになってひっかかってしまい、ガソリンがダダ漏れ状態になってしまった。
叩くと直るのだが…これだと交換前と何ら変わりなく、むしろ悪化していた。
結局、フロートバルブは禁断の「削り作業」を行って先端部のテーパーについていた段を慣らして再装着。(※追記:このフロートバルブは2019年1月現在もオーバーフローせずに使えている)
更にエアスクリューのスプリングが短く、スクリューにテンションがかからず緩い状態になってしまうのでスプリングは純正パーツに戻し、スクリュー本体のみを交換した。

このリペアキット全体の雑感だが、全てのパーツで精度が荒く、個人的に安心して使えるのはクリップピン・スクリュー程度で、高価なパーツは期待してはいけないということだろう。
純正パーツが供給を止めた場合には本製品をベースに手を加えることでなんとか出来るかもしれないが、それなら他車種のパーツを流用したほうがいい。
この会社も年数を重ねる毎に品質が良くなる可能性があるので永遠にダメとは言わないが、このタイプのパーツを買う時は覚悟したほうがいいと思う。(精神的に楽になるためにも)