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MAG INSTRUMENTS

ミニマグライトLED 2AA


 ここ数年はLEDが急激に進化したおかげでペンライト市場はLED一色に染まっていたが、2006年になってようやくマグライトからLED化されたマグライト・ミニマグライトが発売された。
これまで社外品でマグライト系をLED化する商品はあったが様々なLEDを使用したものの一長一短といった感じも否めず、絶対的な明るさ不足や焦点調節機構などに拘って一部の人達は自分で改造(MOD化)してハイパワーLEDを搭載したりコリメーターレンズと組み合わせるなど試行錯誤を繰り返す状態だった。
そのLEDも初期の5φLEDを1本搭載するものからはじまり、本数も7本程度でスペース的な限界に達したかと思われたあたりで単体で高出力を叩き出す0.5W/1WハイパワーLEDが徐々に市場へ流れ始めた。
高出力LEDの色や歩留まりなどが安定してきたところでマグライトが採用したのは最大出力の5WタイプLEDではなく、1ランク下の3WタイプLEDだった。
市場には5WタイプのLEDも存在し一部の製品では既に搭載されているが、電球ほどではないにしろ消費電力や熱といった問題を抱えているのが現実で、3W-LEDは現時点でバランスの取れたハイパワーLEDとも言えよう。

その3W LEDを採用したミニマグライトだが2種類の製品が存在し、従来から存在する単三電池を2本使用するタイプと単三電池を3本使用して長めのサイズとなるタイプだ。
既にご存じの人も多いと思うが白色LED系は基本的に3.6Vで駆動するタイプがほとんどなっており、既存の単三電池2本では3Vしか電圧を得られないので理想的な搭載電池本数は3本というのが一般的な概念だ。
過去に単三電池2本(少ないものでは1本)で駆動させるライトも存在したが、それは昇圧回路を搭載して電圧を持ち上げているかわりに消費電流は効率が悪い数値となっている。
マグライト社もそこを気にしたのだろうか、ミニマグライトに関しては電池の搭載本数が違う製品を同時に出すことにしたのだと思われる。

今回、私が購入したのは並行輸入物とおもわれる2AAタイプ(単三電池2本使用)のLEDミニマグライトとなり価格は店頭価格比で従来品の約2倍だったが、正規品が出る頃には値段も落ち着いて3千円を下回っていると思うものの物欲に勝てず平行物と思われる品に手をだしてしまった結果だ。

 まず気になったのがLED化されたミニマグライトのサイズだ。
実は既存のフィラメント球タイプと若干違うサイズになっており、左の画像を見て貰うとわかりやすいが右側の黒いミニマグライトが既存モデルのフィラメント球タイプ、左側の青いミニマグライトが今回のLED化されたタイプだ。
LED化されたミニマグライトはヘッド部分のサイズが18mmほど長くなっており、デザイン的にも間延びしたような印象を受ける。
これは単三電池を2本使用する2AAタイプだが、単三電池を3本使用する3AAタイプでは電池1本分の長さが追加される形となってしまう。
ミニマグライトのホルスターでライト全体を覆うタイプだと18mm程度とはいえ大柄なサイズになるので収まらない状態になると思われる。
(購入した製品は布製のホルスターが付属していたので困ることはないと思うが、ヘッド部分を覆うタイプではないので既存製品で長さに左右されないものを探す必要があると思う)
尚、LEDミニマグライトは既存のミニマグライトへLEDユニットを搭載しただけの単純な製品ではないようだ。
既に幾つかの情報が出回っているようだが、長さが違うヘッド部分に加えてテールキャップ周りも新設計のパーツとなっている。
謙虚なのはテールエンドにあったストラップなどを装着する為の穴が無くなり、テールキャップを回しやすいように溝が追加されている点だろう。
この変更は人によって大変残念に思うポイントだろう。
そのかわり、テールキャップは厚みが数mm程度だが少なくなっている。
ハンドストラップなど何かを装着する必要が無い人にとっては特に関係ない変更点とも言える。
本体ヘッド部分もLED化に伴ってサイズ的な変更が発生しているが、実はフィラメント球タイプのミニマグライトよりもコンパクトになっている。
画像を見て貰えばわかりやすいと思うが、ヘッド部分のOリングシールを基準にした場合だとLEDミニマグライトの方がユニット部分はコンパクトになっている。
そのかわり回転するヘッド部分が既存品よりも大きいサイズになっているので結果として全長が18mmほど大きくなってしまっているようだ。(主にリフレクタの設計変更がサイズ増大の原因とも推測できる)
マグライト社でもサイズをコンパクトにする必要性は感じていたのだろうが、結果的に既存製品よりも大きなサイズとなってしまった点は個人的に非常に残念だと思う。
たかが18mm程度なのだが、既にフルカバーするタイプのホルスターなどでは互換性を保てなくなっている為に「ミニマグライト」という名前を持ってはいるものの、全く新しい別のライトとして認識した方が良いと思っている。
気になる照射パターンだが、旧製品との簡単な比較も交えて行ってみた。
※尚、撮影に使用したデジカメは低価格コンパクト機種なので露出を固定させるなどの高級機能は装備していません。
 よって、画像毎に微妙な差が発生しているので脳内補完して頂けると幸いです。

■ミニマグライトLED単体で光軸を広げた場合

ヘッド部分を回転して点灯した直後が最も光を拡散している状態になる。
中央付近に光が集まっているように見えるが、肉眼では中央のスポット光を強く感じなかった。
周辺の光は思ったよりカットされる性質が強く、コリメータレンズほどではないが画像の通りに光が限定されている感が強い。
ダークスポットは弱いながらも視認出来るレベルとなっている。


■ミニマグライトLED単体で集光させた場合

光を最も中心に集めた状態。
フィラメント球タイプの感覚からすると収束度が弱く、遠方を照らすには少々物足りないような気もする。
この状態でも外周部分の光は物体を視認するのに十分な光を持っているので、スポット光部分だけに光が集まっている訳ではなさそうだ。


■フィラメントタイプのミニマグライトと並べて光軸を広げた場合

説明するまでもないと思うが、左側がミニマグライトLED、右側がフィラメントタイプのミニマグライト。
この時点で既に段違いの明るさとなっている。
物体を視認しやすいのは当然だがLEDだ。
フィラメントタイプは光にムラが目立っている。


■フィラメントタイプのミニマグライトと並べて集光させた場合

フィラメントタイプは本当に中心のみの光軸となって外周はほぼ視認不可能な状態になるが、LEDタイプは外周へも程々の光を散らしながらも中央に光を集めている。
実際に野外で比較しないとわからないが、遠方への到達度ではフィラメントタイプも負けない可能性がある。
(そのかわり中心部以外は全く光りが無い状態になるので物体の認識という視点では微妙な状態であると推測される)


■M1 Type:4と並べて光軸を広げた場合

フィラメントタイプのミニマグライト2AA向けのLED Works製 M1 Type:4を装着したミニマグライトと比較してみた。
LED自体の色も違うが、リフレクタなどの設計上の違いも手伝ってか決定的に明るさが違う結果となった。
ミニマグライトLED2AAはM1 Type:4ミニマグよりも若干狭い範囲を照らし、コリメーターレンズのようなカット特性が強くなっている。
対してM1 Type:4装着のミニマグライトは光にムラが目立ち色温度を差し引いても使いやすい光とは言い難い。
その代わりといえるかわからないが、リフレクタのDepthが浅い関係からか照射範囲の外周はかなりの広さとなっており、体の手間数メートルを照らす限りは視界のほぼ全域を淡く照らしてくれるメリットが残っている。


■M1 Type:4と並べて集光させた場合

これもデジカメの画像ではM1 Type:4ががんばっているように見えるが、明るさだけであればミニマグライトLED2AAに軍配が上がる結果となっている。
特にM1 Type:4の光は微妙にムラが感じられるよな集光となっており、これはユニット自体の配線も影響しているのかもしれない。
対して純正のミニマグライトLED2AA側は画像に写っている通りに中心に光が集まりつつもリフレクタで照射する範囲も程々に照らしている。
光自体がM1 Type:4よりも自然な色に近いので認識し易さで言えば純正のミニマグライトLED2AAとなってしまうであろう。


 次にフィラメントタイプのミニマグライトAAとの部品互換性について簡単な確認を行ってみた。
まず最初に試したのがヘッド部分の互換性だが、画像の通りフィラメントタイプのミニマグライトAAのヘッドはミニマグライトLED2AAへ装着することは出来なかった。
理由は口径が微妙にサイズ変更されているからとなり、ミニマグライトLED2AAのボディ側が17.8mm口径となっているのに対し、フィラメントタイプのミニマグライトAAは17.3mmと僅か0.5mmの違いになっている。(自前のノギスで計測、ネジ溝のトップで計測した)
逆にミニマグライトLED2AAのヘッド部分をフィラメントタイプのミニマグライトAAに装着することは可能だが、ボディ側のネジ溝の数が違うこともあり1回転させるだけでヘッドが外れてしまう結果となるので実用にするには無理があった。
次にストラップ等を装着する穴が無くなってしまったテールキャップをミニマグライトAAの穴付きに交換できないかと入れ替えてみたが、結論から言うとこちらも無理だった。
フィラメントタイプのミニマグライトAAのテールキャップとミニマグライトLED2AAのテールキャップは口径こそ同じだが、中の構造に違いがありミニマグライトLED2AAのテールキャップのほうが長い。
その為に旧製品のテールキャップをミニマグライトLED2AAへ装着することは可能なのだが、長さが足りない状態になってしまい、押さえが効かない電池が中で動いてしまう。
スプリングを長さがあるタイプに交換出来れば奥行きの問題は解決できるのだが、存在しないと思われるので純正スプリングを無理矢理に伸ばして使うか、間にスペーサーを入れる必要があると思われる。
どちらにしてもお薦めできる方法ではない。
また、必要性は全くないのだがミニマグライトLED2AAのテールキャップをフィラメントタイプのミニマグライトAAに装着してみたところ画像の通りになってしまった。
電池が入っていなければきっちりと閉め込むことが出来るのだが、電池があるとシールも丸見えになる状態で止まってしまい、これ以上は閉め込むことが不可能だった。
 個人的に非常に関心があったのはミニマグライトAAを簡易電池ランタンにするLumiglobeがミニマグライトLED2AAで使用できるかどうかの1点だったのだが、上記のヘッド部分を新旧入れ替え可能かどうかの確認で無理であることが判明していた。
それでもLumiglobe側が0.5mmの差を吸収できるいい加減な設計かもと思って実際に装着してみたが結果は×、やはりネジ溝部分が噛み合わず単純に差し込むだけの不安定な状況でしか使用できないようだ。
0.5mmという僅かな数値をマグライト社が打ち消して設計してくれれば既存製品を利用できたのだが非常に悔やまれる。
この僅かな数値の違いは意図的なのか、それとも仕方なかったのか非常に興味がある点だ。
(こういう類の情報は相当な年月を経過しないと真実が伝えられないことが多い…)
それでも簡易電池ランタンとしてなんとか使えないかと思う人も少なからず(ここにも1名…)居るだろう。
ネジ溝による固定は不可能だが、差し込んで使うことは出来るので試験的に点灯させてみた。
右の画像がその点灯状態だが、デジカメの露出を発光部に合わせたので暗いように見えるが実際の明るさはかなりのものだ。
何故、露出を発光部に合わせたかだが、ミニマグライトLED2AAのLED部分は思ったよりボディ側に沈むような形で装着されており、無理矢理にしろLumiglobeを十分に照らすことが可能かどうかという懸念があった。
実際に点灯させてみたが明るさそのものは十分に実用的であった。
消灯させるのにわざわざヘッド部分を装着し直さなければならない煩わしさと、専用スタンドで斜めに設置する以外の姿勢はLumiglobeが固定されていないことから無理であるという厳しい制約がつくことを除けば…だが。
余談だが、画像に使用したLumiglobeは電源をON/OFFする為にマグライト側へ圧力を加える部分の板が割れて抜けてしまったものを自分で修理したものだ。
その為につなぎ目の部分をすべて切り離して2つに分けたことがあるのだが、その方法をもう一度行って接着するときに分割面へホットボンド等でスペーサー的な「何か」を挟んでやれば0.5mmの直径拡大にならないだろうか?
強度の面などで問題が出るかもしれないが、"どうしても"ミニマグライトLED2AAでLumiglobeを使いたい人には一行の価値があるかもしれないが、見た目は非常に汚いものになるので苦しい結果となるのが予想される。
最後に、併用は無理だとわかりつつもFlashLightTuner-miniをミニマグライトLED2AAへ装着してみた。
旧タイプのテールキャップは内部の長さが足りないので適当なスペーサーを入れての実験だったが全く点灯しなかったので、2つの純正テールキャップを比較してみたところ画像の通り一カ所だけ決定的に違う箇所があるのが判明した。
フィラメントタイプのミニマグライトAAはキャップの溝部分でマイナス接地させているのに対して、ミニマグライトLED2AAは溝ではなく更に奧になる部分でマイナス接地専用の金具を持っていた。
これはSOLITAIREでも採用している方法だが、その為にミニマグライトLED2AAボディおよびテールキャップの溝部分は塗装が間に挟まって通電しない状況のようだ。
少々強引だがミニマグライトLED2AAのボディ側にある溝の塗装を少しだけ削ってFlashLightTuner-mini(+スペーサー)を装着させたところ点灯することは確認できた。
ミニマグライトLED2AAに旧タイプのテールキャップを使用したい人は以下の2点に手を入れることで「とりあえず」使用可能かと思われる。

1)テールキャップのバネを長いものに交換、もしくは伸ばして隙間を埋める。
2)ミニマグライトLED2AAのボディ側にある溝の塗装を削り落として通電可能にする。

どちらもマグライト社の使用条件から外れるので実施に当たっては保険・保証外となる。
よって自分の責任で行って貰いたい。(当方も一切の責任を負えないし、負いません)


購入:2006年12月 さかいやエコープラザ

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