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Coleman

Backpacker 1Pole Tent


 バイクのキャンプツーリングで使用する軽量で設営が簡単なテントを探してたところ目にとまったのがコールマン バックパッカー1ポールテントだった。
名前の通りポールは1本のフレーム構造を持ち、重さは約1.5kgと軽量の部類に入る。
他にもダンロップ R-134やヨーレイカ スピットファイア1など候補があり、当初はダンロップ R-134で決まったも同然の状態だった。(事実、ナチュラムのページでポチっとボタンを押す直前までいったことがある)
R-134に決まりかけた理由は、「インナーをポールへ装着する方法がフック式」「収納サイズ」「フライシートの一部を簡易タープ化できる」の3点だった。
そんな時にたまたま目にしたのがコールマンが2006年の春に出した新製品のバックパッカー1ポールテントだったが最初に着目したのはR-134よりも形状的に大きな面積と思われるフライシート前面のダブルジッパー部分、公式HPにもフライシートの一部を簡易タープ化出来るとは書いていないが画像から想像するに実現できそうな雰囲気だった。
重さもR-134より1kg弱軽い1.5kg、それに加えて1ポールという設営しやすそうな言葉にR-224が買えてしまいそうな値段でインナー底面積はR-134よりも狭いという内容にもかかわず、今シーズンのキャンプ場では使っている人と出会わなかったというレアモノを感じさせる中途半端そうな製品にヒネクレ根性は活発になり、気がつけば自宅に届いてしまった。
一つだけ気になったのはblogでも書いたとおりに収納サイズの明記が公式HP見当たらないこと。仮にも「バックパック」向けの用途だと思える名前を使っているのだから移動時の重要な要素でもある収納サイズは明記すべき。
それが無いということは書きたくない程のサイズなのか…それとも単なる表記忘れなのか…嫌、きっとコールマンの中の人が気になるように意図的に公表しなかったに違いない、と思い込むことにした。

 バックパッカー1ポールテントが届いて真っ先に行ったのが収納サイズの計測 www
箱には収納時サイズが印刷されており[47cm×24cm]となっているが、手元にある現物をメジャーで図り直して見ると42cm×14cmという数字になった。(全長42cmはポールの分なので、ぎりぎり40cmに収まると思われるが確実性は低いので参考までに)
重さは1.5gとあるが全体に軽い印象を受け、大きさはともかく重さに関しては非常に満足する品だと思った。
箱の中はテント本体(インナー/フライシート/ポール/ペグ/張り綱)に取説となる。
ペグは非常に軽い素材(ジュラルミン?)が採用され、張り綱も細くて頑丈なロープが採用されているが色が黒となっているので夜になると見えにくくなり、足を引っかけてしまう可能性が高いので黄色などのロープへ交換した方がいいだろう。このストームガードへ装着する張り綱が黒いことに関してはフライシートが目立つオレンジ色なので張り綱を隠す必要も無く理解に苦しむ。(既に私は黄色の張り綱を別に用意して使用している。)
インナー/フライも薄くて頑丈な生地を採用し、フライシートのジッパーもナイロンジッパーを採用、ポールはジュラルミンを採用して出来る限りの軽量化を施しているのが伺える。


内容物一式

ペグと張り綱

一体化されたジュラルミンポール


 ガレージの空きスペースでテントを展開して見たが、ポールの両サイドはY字型に分岐しているものの内部を通るゴムロープで一体化しているためにポールそのものを組み上げるのは20秒もあれば十分だ。
テントのインナーも四隅にポールを差し込むOリングが設置されているので差し込むだけとなり、インナー上部はフックをポールに装着するだけとなるのでインナーテントの設営には1分程度しか時間を必要としない。
尚、ポールとインナーで1kg程度の重さしかないと思われるので、風の強い場所で設営するときは風上側をペグで固定してからポールに吊り下げたほうがいいかもしれない。
インナーは前面の出入り口側と背面側に大きさが違うメッシュが装備されており、ファスナーによって任意に開閉可能。前面の出入り口側は一般的なダブルファスナーの形式だがメッシュの開閉に使用するファスナーは内側に設置されているのでテントの出入りでファスナーを操作する時にメッシュ側のファスナーも同時に動くなどの心配は無い。
背面側のメッシュはコンパクトツーリングテントEXのインナー背面と同じような横に長い三日月状となるがメッシュ部分は固定となっているので完全な吹き抜けとならず、真夏の日中などでは効果を期待できるかどうかは怪しい感じだが、寝ている人の鼻あたりの高さに設置されているので新鮮な空気を感じることは出来ると思われる。(フライシートが遮光性の低い素材になっているので、夏場の直射日光下ではテントの中に居ることすら難しいと思われるが…)

肝心の内部スペースについてだが幅200cm、奥行80cm、高さ80cmと数字で見ても狭く、更に1ポール故に天頂部分はポールに添って合わせ面が存在することからインナーの両サイドに角度が付いてしまい、上に行けば行くほど狭くなってしまい圧迫感を感じる。
しかも荷物を中に入れて人間が横になろうとすると角度がついた両サイドのインナーが荷物と人間に近づく(触れる)形となるので窮屈間を更に強く感じさせてくれる。(足元に大きめのバッグを置き、腕から頭にかけては小さな荷物を置くようにすれば意外と沢山の荷物を収納することができる。)
幸いなことにポールサイドにあたる頭と足の部分は構造的な理由で垂直に近い角度となっているので幅200cmというスペックにもかかわらず意外と体に触れないので妙な心地よさを感じた。
しかし、高さ80cmというスペックは身長170cmほどの人が寝ている状態から体を起こした時に頭がインナーテントの生地どころかポールにさえも触れてしまい、更に左右から迫るインナーテントの生地に挟まれる形となってしまうので体を起こす行為はかなりの無理が生じる。
これは購入する前からわかっていたことだが、テントの中では寝たままの作業が基本となり、着替えをするなど作業スペースが必要なときはインナーのドアを全開にして前室まではみ出す格好で行うことが多くなるだろう。
しかも荷物を室内に入れている人や、入れなければならない状況の時は狭い室内を更に圧迫するので着替えなどを行う時だけ荷物を前室に出しておくなどの配慮が必要だ。(底面積が一番大きいタンクバッグなど類はインフレータブルマットの上に重なるような形で置くか、なんとか縦にして置くしかなかった。)
前室も広い訳ではないので、タンクバッグやヘルメットなど濡れては困るものはカバーをかけたりビニールを別に用意しておくなどの準備が必要だと思われる。(ツーリングテントに強い傾向だが、換気の為にフライシートと地面の間にかなりの隙間があるので雨が降ると水しぶきが前室内部へかかり、置いてある靴や荷物にかなり影響してしまう)


インナー四隅にあるポール差し込み口
ペグダウンはポール差し込み口の左下にあるDリングで行う

釣り下げフックは7箇所あるが簡単に装着できるので気にならない

前面扉のダブスファスナー部分

前面と背面の両方をメッシュにしてみた状態

インナー背面を外から見た状態


 インナーの天井部分には両端に電池ランタンなどを吊るすためのフックが装備されているが、 このフックはテント内でロープを張ってタオル程度の軽量物を乾かす用途にも使えそうだ。高さが80cmしかないインナーなので体を起こしたときに干しているものに接触するとは思うが)
中央部分にはフックなどの類の装備は無く、最初は中央部分にも必要だと思っていたものの実際に使ってみると両端の2箇所で十分だと思う。
このテントの用途は長期滞在型ではないことから趣向を凝らしても悪戯に重さが増えるだけなので必要にしてシンプルな装備にしたと思われる。
夜間はヘッドランプ1個でも十分なほどの狭さなのと室内で作業を行えるほどの余裕が無く、作業を必要とする時は前室もしくは外で行う使い方だと思われるので個人的には丁度良いと思う。
どのみち、小さな電灯を吊す以外には用途が無いと思われるので…

 夜にキーホルダー型のLEDランタンをテント内部で吊るして見たが、三角テント状態のインナーがうまい具合に光を反射して室内を薄暗く照らしてくれた。流石に本や地図を読む明るさではないが枕もとの小物を探すくらいの事は出来そうだ。
このような場合、インナーの高さが80cmしかないことが逆に利点となってくるが、何よりも寝たままの姿勢で簡単に上から吊るした電池ランタンのスイッチをON/OFF出来るのは便利だと感じる。
もともとテント内部での居住性に重点を置いた製品ではない為に、必要にして最低限な機能がうまい具合に反映された例とも言えるが偶然のたまものだと思われる。
ただ、キャンプツーリングの場合、天候不順時にはテント内部で作業(調理だったり荷造りだったり)を行うことが多いのが、このテントに関しては少なくとも夜間に作業を行えるような余裕は無いと思える。
撤収の前準備などを狭い室内でヘッドランプ装着しての作業するのは可能といえば可能だが、翌朝に自分が寝ていた付近には収納し忘れた物がゴロゴロしてる…などの経験があるので、夜はさっさと寝てしまうのが賢明だろう。

 フライシートは前面に2本のファスナーを装備し、複雑な形状をしている訳でもないので設営時には迷うことなく簡単に方向を決めることが出来るが、インナーの四隅をペグ打ちしてしまうと必然とフライシートの四隅も場所が決定してしまうのでペグは2本だけ打たずにおいて、フライシートを装着してから打ち込むと全体的な調整が行いやすいかもしれない。
また、フライシートの内側4箇所にベルクロテープが装着され、フライシートをポールへ固定するために使う。
ベルクロの2個は張り綱を仕掛けるストームガード裏側にも配置されているので多少の風には効果があるのだろうと思われるが、心配な人はベルクロに加えてヒモを縫い付けるなど工夫したほうがいいかもしれない。もっとも、そんなコンディションではテント全体が風で変形してしまい張り綱どころではないだろうが…

フライシート前面のファスナーは軽量化のためにナイロンファスナーが採用されているが、そのために動きが若干渋く、フライシートを横方向に強く張ってしまうと開閉に苦労する。
フライシートをペグダウンするときは前面の張りを少しだけ緩くしてあげたほうが良いようだ。

尚、前室および後室部分の空間確保はペグダウン必須なので、バックパッカー用途で使う場合は雨天時の設営場所が限定されるので注意が必要。


フライシート背面側

フライシート内側のベルクロ


 前面のフライシートは雨の日の風通しなどを考慮して地面から少しだけ隙間を空けておけるように巻き上げて固定することが可能になっているが、この僅かな隙間が思ったより効果を発揮しそうなので面白いと思う。
流石に激しい雨のときは地面で跳ねた雨水が内部に飛び込んでくるだろうが、真上から見る限りはインナーを覆う位置で固定されるので嬉しい小技だと思う。
しかし、フライシートそのもに結露防止用のベンチレーションなど機能性が高い装備は一切省かれているので熱気や湿気は中に残るものと思われる。
起きたらインナーテントにまで結露の露が付着していることも考えられるので、フライシート前面のダブルファスナーの片方を全開にしておくなど工夫したほうがいいかもしれない。(ファスナーガードがあるので軽い雨ならば前室へ水滴の侵入を防いでくれるかもしれない。)

良い点としてはフライシートの前面ドアを完全に開き切ってしまい、背面側へシートを追いやってしまうか巻き上げてしまえば、ものすごい開放感を味わうことができる。
一般的なドームテントでここまで開放状態になるテントは数が少ないので、晴れている朝などはテントの前で快適な朝食を摂ることが出来るかもしれない。(逆に雨の朝は鬱な気分になってしまうと思われるが…)


フライシート前面を全開にした状態


 実はここまでコンパクトなテントだと前室に関してスペースが無いに等しく、荷物置き場に困ると思っていた。
特に前室には靴すら置くことが難しく、ビニール袋に包んで中に持ち込むか、外にはみ出した状態で置いておくかと思っていたのだが、実際に設営してみるとショートブーツ程度であれば前室の左右にあるスペースで十分に置くことが可能だった。
画像では比較としてロング缶コーヒーを置いて見たが、小雨であればビニールなどに入れなくても十分に保管場所になりそうだ。
ただし、ロングブーツなど高さがあるものはフライシートに接触すると思われるので、ビニール袋に入れて横にするなど工夫は必要と思われる。
タンクバッグも置いておくにはぎりぎりのスペースだったが、雨の心配がなければ十分に荷物置き場として活用することが出来るだけの設計だった。
たとえ雨でも地面からの跳ね返りさえ気にしなければ、レインカバーなど対策を行うことで十分だと思われるので、狭いインナーテントの中を少しでも広くすることに貢献してくれそうだ。

 最後に、個人的に一番気になっていたフライシートの簡易タープ化を試して見た。(ポールはスノーピークから発売している全長110cmのミニポールを2本使用。)
設営方法は フライシート前面出入り口の両ファスナーを全開にしてファスナーの端にある布地のリングにポールの先端を横から差し込み90度ひねって装着完了、あとは張り綱を左右に2本張ってテンションをかけるだけだ。
このミニタープ化状態にした時は前方からのテンションがテント全体に強くかかり、テント本体の左右にあるストームガードからテント後方へも張り綱を2本張らなければテント全体が前方にしなって変形してしまうかと思っていたが意外にも大丈夫だった。
最初に買おうと思っていたR-134でも同じ事が出来るのだが、画像から判断するにフライシート前面の上部(タープ化した時は奥に当たる部分)が少しだけ幅が狭くなっており、人が座るであろう位置の面積が少ないのでは?という心配があったが、バックパッカー1ポールはフライシート前面出入り口のファスナーが平行となっているので僅かであろうが面積を稼げていると思う。(そのかわり室内の容積はR-134が圧倒的に多いので一長一短であろう)

また、タープ化したフライの下に座って見ると僅かだが頭のてっぺんがフライシートに接触してしまい、平均的な170cm程度の身長の私だが…平均的な日本人くらいの座高だと思われるので、大抵の人は接触してしまうはずだ。
テントそのものが低い設計なので仕方ないのだが、気になってしまったので場当たり的対処として持ってきたはいいが使わないイスカのコンパクトタープの収納状態(直径10cm程度の筒状な物体)をポール頂点とフライシートの間に挟んで見たところ頭上に隙間を作ることに成功、レジャーシートを敷いた地面の上にあぐらをかいて座っても余裕をもってくつろぐことができた。


タープ状態で前から

タープ状態で横から

ポールとフライシートの接点
ロープワークは(゚ε゚)キニシナイ!

このタープ状態で雨が降ってきた場合は未経験ゆえに想像の域だが、下まで流れてきた水は両サイドからフライの横に逃げ、左右の張り出しのテンション次第で真横に逃げていくと思われる。
大粒の雨などでは内側に流れ込んでくると思うが、小雨程度であれば大丈夫だと思われる。
ただし風が強い時などは前と左右から雨が吹き込んでくるのでタープの意味は無く、さっさとフライシートを閉じたほうが懸命だろう。

夜にタープ化したフライシートの先端からミニマグライトにLumiglobeを装着した電池ランタンを吊るして見たが、手元を照らすには適度な高さ・距離であった。
しかも雨の日の巻上げに使う固定用の止め具にも軽い電池ランタンであれば吊るすことが可能なので意外と便利かもしれない。

 最後に取説をまだ熟読していない段階で書いてしまうが、タープ化したときに気になったの点としてフライシート出入り口の先端には3箇所のループが設置されている。
このテントの通常の使い方からすればペグダウンする場所ではないのでメーカー側も最初から簡易タープ化することを前提に設計していたのではないかと思える。(良いほうに考えすぎ?)
今回はミニポールを持ってきてドア部分のシートをミニタープ化してみたが、近くの樹木などを利用して簡易タープ化した場合にはドアの先端、3つあるリングのうち中央のリングを利用すれば張り綱を3本張ることが出来るので凸状態なタープ形状をつくることが可能なる。
また、ストームガードに設置する張り綱も標準装備の2本ではなく4本(または長いものを2本)にすればテントの真横から前後に2本して、テントと張り綱の配置が −□− から >□< となるので更なる耐風性向上になると思われる。
とは言っても所詮は簡単設営テントであって山岳テントではないことから、台風クラスの風では持ちこたえられずにポールが折れるなどの被害が出るような軽量構造だと思われる。どんなに工夫をしても程々の風までしか対応できないだろう。
しかも「泊まる」という行為を最低限の機能で実現した軽量テントなのでオートバイや自転車を使用したキャンプツーリングでは一般的に歓迎される品とは言い難い制約がつきまとう。
最初にも書いたが収納時の幅42cmというスペックは大きなリュック一つで行動するバックパッカーには大きいと思われるし、バイクを使用したキャンプツーリングでも室内の奥行き80cmというところで箱装備な人以外は荷物の収納という問題が出てきてしまう。
収納サイズや重さで比較しても他社製品が沢山あるので、購入を検討している人は自分のスタイルや車両などの積載能力などど比較して、そしてここの情報などで知り得る製品のマイナスポイントを考慮した上で選んでみたほうがいいだろう。

最後に、私の場合は「簡易タープ化」にこだわったので今回のチョイスは正解だったと思っているが、購入前に公式HP含めて情報を探し回っても全くといっていいほど知りたい情報が無かったので、ここに半分は自己満足でインプレッションを書き綴っている。
私のように、このテントが気になってしまい購入を検討されている方の参考になれば幸いと思うし、購入された方はブログなどで情報を発信してもらえれば多くの人に役立つと思う。


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