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RZ250 (1999/5)
クランク新品交換

予備の腰下と交換して多少は状況が改善されたエンジンだが、満足する結果は得られていなかった。
都内から長野までツーリングに出かけた帰りの上信越高速道でピーキーな特性の125ccかと思うほどのトルク不足に加えて高回転域がほとんど使い物にならないというのが率直な感想だった。
腰下交換後の慣らし運転で使用した一般道レベルの速度域と標高であれば問題無く走れるのだが、高速道路のように高回転を維持し続けるような場所では決定的にトルク不足を強く感じ、爆弾を抱えて走っているような錯覚さえ覚えた。
キャブレター・CDI・シリンダ・ピストン・オイルポンプと追い込んできたことから、エンジン本体側に原因があるとしたら残る主要パーツはクランクしか思いつかない。
部品価格が高価ということもあるが、今まで予備の腰下をごっそり交換しても大きな改善が見られなかったことから個人見解ではクランクシャフトそのものではなく、他の部位が原因となって中間域の加速の鈍さとトルク不足感が発生しているものと思っていた。
しかし、今までの対応で改善がみられないとなると不安要素を一つでも減らしておきたいことからクランク交換に踏み切った。
(たしかに新品のクランクは決して安くはない、が、メーカー在庫も残り少ないとの話もあることから一発奮起してみた。ちなみに価格は9万円ほど…大昔であれば中古車体が一台ひっぱってこれる金額だ)

新品クランクを発注して1週間かからずに到着、クランク交換作業はゴールデンウィークの連休を利用してとりかかった。
この新品のクランクを組み込むエンジンだが以前に高速道路でクランクベアリングが破損した腰下へ組むことにした、理由は単純に現在の腰下には手を付けたくなかっただけ。
ピストンがシリンダ内壁に融着するような派手な焼き付きではないことからクランクケースそのものに大きな歪みはなく、むしろ抱き付き前は良好な状態であった為にミッション周りなどのコンディションは悪くないという認識だ。
2年近く置き去りにされ、マグネットロータにサビなども発生している状態だったが、クランク周辺には油を染みこませた新聞紙を詰めて僅かながらも湿気対策をしていたことからクランク室内は綺麗そのもの。
マグネットロータ・クラッチボスなどケースを割る為に取り外しが必要なパーツを順番に外し、ケース上下のボルトを外してケースを割る。
木槌で軽く叩きながらケースを浮かせ、ゆっくり丁重にケースを割るとクラックシャフト側のベアリングが壊れてしまっているクランクが姿を現す。
問題の左シリンダコンロッドを手で持ち上げて左右に振ってみるとサービスマニュアルの規定値を遥かに超えるブレ幅で稼働する、コンロッド下のベアリングが割れてしまっているのを再認識した。
こうなっては砕けたベアリングが他の部分にも入り込んでいるだろうから自宅へ戻るまでに相当な傷をつくっているはずだし、RZのクランクは圧入式で組み上げられていることから簡単に内部のベアリングを交換することはできない。
新品のクランクを丁重に組み込むとミッション関係には一切手を触れずにクランクケースを閉じてサービスマニュアル通りの規定トルクで締め上げる。
腰上は今までと同じシリンダに、前回組み付けた新品のピストンをそのまま流用。
新品のクランクとピストンリング、それに2年ぶりに動かすミッション周りなどの慣らしの為にしばらくアイドリングした後、2000rpm〜3000rpm程度の回転数で近所をゆっくりと走り基本的なチェックを終えた。
新品クランクによって元の状態に戻るかどうかの結果はクランクの慣らし運転を終える距離までおあずけとなる。


手前がベアリングを破損したクランク。
クランクケースに乗っているのは新品のクランク。

組み上げが完了した腰下。
この後はフレームに載せて腰上パーツを装着するのみ。

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