ALINCO ALM-201
2m FM HANDIE TRANSCEIVER
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ALM-201は1985年にアルインコから発売された144MHz帯FMハンディトランシーバーだ。当時は「アルインコ」という名前は有名という訳ではなく、どちらかと言うと突如現れたメーカーがという感だった。アマチュア無線機業界ではTR-2500(TRIO/1981)やIC-02N(ICOM/1983)、FT-209(YAESU/1984)などでハンディトランシーバーにキーパッド式のデジタル化が進んでいたが、そこにALM-201が参入してきたような形だったようだ。
当時、高校生だった私がこの無線機を買った動機は不純で「所轄系の警察無線が手軽に聞ける」という理由だけだった。(何故、購入当時から146.00〜のアナログ所轄系が聞けたのかは気にしない)中学生の時に弁当箱サイズの144MHz帯FM受令機を入手していたが、3つ有る周波数切り替えダイヤル(MHz/10KHz/KHzの3種類)をガチャガチャと切り替える必要があり、メモリ機能などあるべくもない単純なものだった。ALM-201は確か実売で2万円を切っていたと思われるが、オートスキャンにメモリ機能、それにテンキーからのダイレクト選局と機能は十分。ICOM/YAESUのRigは仕切りが高かったせいもあり高校生の少ない小遣い(バイト代)では購入に無理があった。
このページで使用しているALM-201は2台目で、最初に入手したALM-201は高校を出るまで持っていたが、アマチュア無線局の免状を入手する頃には430MHz帯が主流になっていたので手放してしまっていた。2台目はオークションでたまたま見つけ、懐かしさのあまりに落札したという、よくありがちなパターンでの入手だった。
1台目を入手した当時は小型だと思っていたボディも今では大柄に感じ、これを持って「ハイキング中に気軽にオンエアー」などという当時のカタログにありそうな行動は今では無理があると痛感する。十数年ぶりに再会した無線機を持ちつつ机の片隅でFM放送のJ-WAVEを流しているTH-F7を思わず見比べてしまい、年月の経過と技術の進歩に感謝した。
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トップパネル部分
High-Lowのパワー切り替え、アッテネータ、コールチャンネルスイッチ、それに電源スイッチも兼ねたボリュームとスケルチが配置され、アンテナコネクタとマイク/スピーカー端子もある。
どちらかというと非常にオーソドックスで特色のないトップパネルとも言える。
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フロントパネル部分
テンキーは他社とほぼ同じサイズとなるが、液晶はIC-02NやFT-209よりも大きい。
他には送受モニタランプにキーロックスイッチ、PTTロックスイッチ、それに液晶のランプスイッチがある。
他社のデザインなどを研究したのか、TRIO(現KENWOOD)のTR-2500にそっくりだ。
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■定格 |
[一般使用] |
周波数範囲 |
144.000〜145.990 |
使用温度範囲 |
-10℃〜+50℃ |
電波形式 |
F3(FM) |
空中線インピーダンス |
50Ω不平衡 |
電源電圧 |
7.5V単三電池5本 |
接地極性 |
マイナス接地 |
消費電流 |
待受信時 約25mA
送信時 High約(1.2W)660mA・Low約(0.2W)250mA |
外形寸法 |
168(H) x 66(W) x 37(L) |
重量 |
約480g(アンテナ・電池含む) |
[受信部] |
受信方式 |
ダブルスーパーヘテロダイン |
中間周波数 |
第一 10.7MHz・第二 455KHz |
受信感度 |
12dbSINAD− 12dbµ, 0.25µV以下
20db雑音抑圧感度 − 6dbµ, 0.5µV以下
1µV入力S/N30db以上 |
選択度 |
±7.5kHz/-6db以上・±12kHz/-60db以上 |
スプリアス感度 |
-60db以下 |
低周波出力 |
350mA (8Ω10%歪時) |
低周波出力インピーダンス |
8Ω |
[送信部] |
送信出力 |
1.5W(HI), 0.2W(LOW) 7.5Vマンガン電池使用時
3W(HI), 0.4W(LOW) 9.6V Nicd電池使用時 |
変調方式 |
可変リアクタンス変調 |
最大周波数偏移 |
±5kHz |
スプリアス発射強度 |
-60db以下 |
使用マイクロホン |
エレクトレットコンデンサマイク内蔵 |
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